北國銀行は、日本ユニシスのオープン勘定系システム「BankVision」の稼働基盤として、日本マイクロソフトのパブリッククラウドプラットフォームMicrosoft Azureの採用を決定したことを発表した。フルバンキングシステムのパブリッククラウド環境での実装は国内初の事例だという。

北國銀行、日本ユニシス、日本マイクロソフトの3社は、2021年の「BankVision on Azure」稼働に向けて、導入プロジェクトを正式に開始するとしている。

BankVision on Azure で目指すこと

「BankVision on Azure」では、地方銀行のビジネスモデル変革に向けて、銀行業務のデジタル化とともに地域の産業・地域のユーザーに対するコンサルティング業務・デジタル化支援を行い、地域のさらなる活性化を実現することを目指しているという。

今後、北國銀行と日本ユニシスは、BankVisionのAzure上での稼働と並行して、Azure上でのデータ活用プラットフォームの実現に向けた検討を行い、銀行データおよび地域データを活用した地域エコシステムの実現を目指すとのことだ。

また今後、より良い金融サービスの実現や銀行経営の効率化を目指し、勘定系システムをはじめとした銀行システムにおいて、既存資産を生かしながらクラウドの利用メリットを最大化するよう、コンテナやPaaS技術などのさまざまな技術の活用を進めていく方針を示している。

日本マイクロソフトは、本プロジェクトへの技術支援を継続しつつ、いわゆる「2025 年の崖」問題を各金融機関が克服できるためのデジタルトランスフォーメーションと、変革の基礎となる Tech Intensity(技術強度)の強化を支援するとしている。

そして日本ユニシスは、BankVision on AzureやオープンAPI公開基盤 Resonatex®を活用して、銀行機能を異業種や Fintech などにサービス提供する BaaS(Bank as a Service)について事業化の検討を進め、金融機関の新たな収益機会の創出や、業種・業態の垣根を超えたビジネスエコシステムによる新たな価値創造を目指していくとのことだ。