東芝は、ジョンズ・ホプキンス大学(以下、JHU)医学部のJoão A. C. Lima博士らの研究グループと共同で、心臓病の発病リスクを予測するAIの開発を開始した。
JHUの医学および公衆衛生学にかかわる学際チームの持つ専門知識と、同社のAI・機械学習技術を融合させ3年以内の実用化を目指す。
心臓病は、高齢になるにつれてリスクが大きくなる生活習慣病の一つであり、循環器系の老化によって発症リスクが上昇する。遺伝的特性よりも生活習慣の影響が大きく、医学的な見地に基づいた生活習慣の改善により、心臓病や循環器疾病の予防に大きな効果を発揮することが期待できるという。
同社は、長年蓄積してきた健康診断データを匿名加工し、JHUと共同で分析することで、長期間にわたる生活習慣の影響も考慮した機械学習を実現させ、これまでになかった高度なリスク予測が実現できると考えている。
さらに今回の連携を通じて、同社とJHUは、日本のみならず世界中で次の世代により高いQOL(クオリティ・オブ・ライフ)と医療費の削減を実現し、健康管理の大転換を引き起こすような、デジタル技術と医学専門知識の融合を目指すとしている。