デジタルグリッドは、豊田通商、日本グリーン電力開発の2社を引受先とする第三者割当増資を実行し、今回の増資により同社の累積資金調達額は約13.5億円となったことを公表した。
デジタルグリッドは、「エネルギーの民主化」を掲げ、電力の自由な選択・売買を可能とするプラットフォーム(デジタルグリッド・プラットフォーム(DGP))の構築を進めているという。
今回の資金調達は、この「取引所=DGP」の2019年度中の商用化スタートをさらに推進するもので、豊田通商は安定・安価でクリーンな電力取引が行える市場をつくり、誰もが手軽に再エネ電気を購入できる社会を実現したいとの考えの下、デジタルグリッド・プラットフォーム構築へ協力することとなったとのことだ。
また、日本グリーン電力開発は、今後の取組みのなかで、デジタルグリッド・プラットフォーム構築への協力と活用を検討する方針に至ったとしている。
DGPの概要
日本政府は再生可能エネルギー(再エネ)の主力電源化を掲げ、また企業もSDGsやRE100プロジェクトへの取り組み推進など、再エネ電源の活用ニーズは高まっている一方で、再エネ電源は需給調整が困難など、電力システムの中で活用するためには多くの課題があるという。
DGPは、そうした再エネ電源に加え、火力電源も含む多種多様な電源と需要をピアツーピア(P2P)で結び付ける、「電気の取引所」で、特徴は以下の2点としている。
- 電力取引の専門資格やシステム投資なしで取引できる⇒電力取引プレーヤーを増やせる
- 電源識別を行う(例えば、再エネだけを選んで購入できる)⇒再エネ活用を円滑化する
同社はDGPによって、誰もが手軽に電力売買できる世界を目指していく方針だ。