ソフトバンクの子会社であるHAPSモバイルは、NASA(National Aeronautics and Space Administration、アメリカ航空宇宙局)のアームストロング飛行研究センター(以下「AFRC」)において、2019年10月23日(米国太平洋時間)に、ソーラーパネルを搭載した成層圏通信プラットフォーム向け無人航空機「HAWK30(ホークサーティー)」の2度目のテストフライトに成功したことを発表した。
今回のテストフライトでは、前回のテストフライトよりも高度を上げ、約1時間30分の連続飛行実験を行い、飛行中における急旋回など、24項目以上のテストをパスしたという。
また、飛行推進力のパフォーマンスなどについて、航空電子工学の観点による検証を推し進めることができ、その他、商用化を想定した滑走路への正確な着陸制御も実施し、成功したとのことだ。
ソフトバンクの代表取締役 副社長執行役員 兼 CTOであり、HAPSモバイルの代表取締役社長 兼 CEOである宮川 潤一氏は、
「高負荷をかけながらの試験でも、『HAWK30』が安定した飛行を持続する様子を確認できたことは、今後に向けての大きな自信になります。今回得られたデータや課題の一つ一つをしっかりと検証して、成層圏空域におけるテストフライトに向けた次の準備を進めていきます。HAPSモバイルは、情報格差のない世界を目指し、HAPSを通してモバイルインターネット革命にさらに取り組んでいきます」
とコメントしている。
また、米AeroVironment, Inc.のCEOであり、HAPSモバイルの取締役であるWahid Nawabi氏は、
「私たちのチームは、地球上の人々をインターネットでつなぐという壮大なビジネスに向けて、着実に結果を出しています。今回の2度目のテストフライトの成功によって、AeroVironmentのもつHAPS技術の高さと経験を証明できたと考えています。」
と述べている。
今後は、AFRCでの研究などを実施した後に、米国ハワイ州ラナイ島へ「HAWK30」を移動し、HAPSモバイルは、ラナイ島の成層圏空域でテストフライトを2019年度中に実施することを目指し、準備を加速していくとしている。