LayerX、三菱UFJと「ブロックチェーン×金融取引」領域で協業

LayerXは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)の連結子会社である三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJ銀行と共同で、ブロックチェーン技術を活用した次世代金融取引サービスに関する実証実験(以下 本実証実験)を実施し、結果を踏まえたさらなるサービス提供に向けた協業を実施することを発表した。

本実証実験では、証券決済・資金決済の一元的な自動執行を可能にしつつ、投資家の権利保全も併せて実現する基盤の提供(以下、本サービス)に向けた実験を行い、結果をもとに、引き続きMUFGと連携し、サービス提供を目指すとしている。

三菱UFJ信託銀行が主導して、提供を目指す本サービスは、Security TokenとSmart Contract(*1)とを組み合わせ、また将来的に社会実装が見込まれる外部のProgrammable Money(*2)との連携により金融取引をプログラムベースで稼動可能にすることで、1つのプラットフォーム上で社債や証券化商品等の“様々な金融商品”を取扱うもの。

それにより「24時間365日」「いつでも柔軟に」、「どこからでも」「専用端末が不要」で、小口の個人投資家や海外投資家を含めた「誰とでも」、資金調達や運用を可能としていくことを目指すものだという。

併せて、現行のトークン化による資金調達における課題の1つである、カウンターパーティリスクを極小化できるよう、ブロックチェーン基盤に信託を組み合わせ、投資家の権利を保全できる仕組みも構築するとのことだ。

具体的には、現行の社債、または裏付資産に係る信託受益権の権利保有者についての原簿情報をブロックチェーン上に保持し、権利の移転が生じる都度、原簿情報が自動で更新され、法的にも権利を主張可能な状態にし、発行時には各証券に関する情報は全てプログラム化され、期中利払や償還に伴う資金の移動も自動で実行される仕組みである。

証券の権利移転と同時、かつ自動で資金決済を行うために、本サービスは異なるブロックチェーン上のトークン同士を、第三者を介すことなく交換可能にすることを目指すものだという。

三菱UFJ信託銀行は本サービスを「Progmat(プログマ)」と称し、金融の仕組みの抜本的な変革を可能にする、「Simple」「Speedy」「Secure」なプラットフォームの提供を目指していく方針を示している。


*1 第三者を介さず、契約の条件確認や履行を自動執行するブロックチェーン上のプログラム
*2 決済手段として利用しやすいよう、安定した価値を持つよう設計されているブロックチェーン上の資金決済手段

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