KDDIら、「ヘリコプター基地局」を活用した通信手段確保の実証実験に成功

KDDI、KDDI総合研究所、新潟県魚沼市、富士通は、国内で初めて(※1)、小型携帯電話基地局を搭載したヘリコプター(以下、ヘリコプター基地局)を用いて通信エリア外にある携帯電話の位置推定とヘリコプター基地局によりエリア化された範囲内での通話やSMSを行う実証実験を実施し、成功したことを発表した。


ヘリコプターに搭載する小型携帯電話基地局

ヘリコプター基地局は、ヘリコプターに小型・軽量化した携帯電話基地局を載せて上空から電波を発射し、携帯電話エリア外の一部をエリア化するもの。

災害時に陸上や海上から携帯電話サービスの提供が困難な状況においても、上空からの電波によりエリア化された範囲内において一時的に携帯電話による通信(通話・SMS)を利用することができる。


実証実験の模様(左:電波発射による在圏情報表示画面、右:消防隊による救助訓練)

加えて、ヘリコプター基地局の移動管理機能(※2)により、携帯電話から発信される電波を補捉することでヘリコプター基地局がカバーするエリア内の携帯電話の在圏状況や位置推定が可能になる。

これにより、災害時において被災者の特定が困難な状況であっても、携帯電話の位置推定と、それをもとにした通信エリアの構築を実現することができ、国や自治体からの救助要請などに迅速に対応することが可能になったという。

(※1)ヘリコプターに小型携帯電話基地局を搭載し、飛行するヘリコプターから電波を発射して通信を実施(2019年11月6日時点、KDDI調べ)。

(※2)携帯電話への着信(通話の着話、SMS・メールの受信など)の際に当該携帯電話が在圏する基地局を発見するための在圏・移動管理を行う機能。

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