東芝デジタル&コンサルティング(以下、TDX)が、三井物産と、同社出資先であるエムティーファルコンホールディングスの保有するサルティージョ火力発電所の運用効率向上に向けた実証実験を行うことに合意し、覚書を締結した。
東芝エネルギーシステムズ(以下、ESS)は、発電所への機器供給やサービス事業等の専門的な知見を提供することで、本実証実験に参画する。
実証実験概要
今回行う実証実験は、同発電所の蒸気量や温度、圧力などの運転データをデジタルツイン技術(※)でリアルタイムに解析すると共に、機器の異常予兆検知により故障リスクを抽出することで、熱効率および発電所の稼働率の向上につなげるというもの。
実証実験は11/1から7カ月間を予定している。
再生可能エネルギーの導入拡大などに伴う電力価格の低下や発電所の経年劣化を背景に、国内外で収益力強化の観点から発電所の運用効率向上に対するニーズが高まる中、TDXは、ESSとともに三井物産と本年4月から、同発電所において実現可能性調査を実施してきた。
東芝グループの発電機器およびデジタルソリューションにおけるノウハウ、および具体的な改善施策を提供できる提案力が評価され、さらなる東芝グループのソリューションの有効性の検証を行う為に、今回の覚書締結に至ったという。
東芝グループは、今後も、三井物産をはじめとするパートナーとの共創により、成果共創型のデジタルビジネスを創出することで、高収益で継続性の高いビジネスモデルへの転換を図り、事業拡大を目指していくという。
(※)デジタルツイン:現場の出来事をデジタル上に忠実・精緻に再現し、高度なシミュレーション・将来予測分析や過去事象分析につなげること。