花王、「Fine Fiber Technology」を活用したスキンケア領域の事業化を発表

花王は、11月1日に同社が開発した「Fine Fiber Techlogy(ファインファイバーテクノロジー)」を用い高性能小型ディフューザーを開発したことを発表した。

ファインファイバーテクノロジーとは、極細の繊維を直接肌に吹きつけ、肌上に極薄膜を作る技術である。膜と肌の段差も極めて少ないため、はがれにくく肌になじむ。さらに、直径1μm以下の細かい繊維であるため、軽い柔らかな膜を作ることが可能となる。

また、膜ではあるが吹きつけた肌が突っ張るような様子もなく、表面は滑らかに整えられる性質であるため様々な領域に応用できる技術であると同社が注力している技術の一つだ。

今回はその応用第一弾として、化粧品領域において、スキンケアへの応用を進めるという。

また、発表された専用機であるディフューザーの特徴は以下の通り。

  1. 使い勝手の良い小型サイズ
    内蔵できる化粧液の容量を保ちつつ、全体を小型化した女性が片手で持てるサイズ・形状を実現。
  2. 電位差を利用した拡散技術を使用
    ナノイーなど微粒子の噴霧と同様の電位差を利用した技術を採用。
  3. 独自設計のギアポンプを開発
    新たに設計した超小型のギアポンプを化粧液の入ったポーション側に搭載し、ディフューザーにセットして使用することでミクロン単位での噴霧が可能に。

また今回、プレステージブランド「est(エスト)」より12月4日に新発売される「バイオミメシス ヴェール」の発表も行われた。同商品は、ファインファイバーテクノロジーの応用第一弾となる。

夜のスキンケアの最後に、高性能小型機器によりつくられる極薄膜と美容液を組み合わせた新たなナイトケアである。

国内では、百貨店6店舗および、花王の直営店「BEAUTY BASE by Kao」で先行販売が行われる予定だ。2020年より順次、全国の百貨店に展開され、海外にも販売拠点を拡大する予定であるとしている。

同社は「ファインファイバーテクノロジー」を応用することで、化粧品領域だけでなく医療領域でも展開も視野に入れ、研究を進めていくとのこと。 将来的にはケミカルピーリング、レーザー治療後のケアや、損傷を伴う皮膚疾患に対しての治療貢献を目指すとしている。

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