ユニセフ(国連児童基金)は、新たに設立されたユニセフ仮想通貨ファンド(UNICEF Cryptocurrency Fund)を通じて、仮想通貨イーサとビットコインによる寄付を受領し、保持し、支払うことができるようになったと発表した。
国連機関として初めて、ユニセフは仮想通貨を使って、世界中の子どもや若者に利益をもたらすオープンソース技術に資金を提供するという。
ユニセフ仮想通貨ファンドに寄せられた寄付は、他の通貨に交換されることなく、それぞれの仮想通貨のまま、資金供与される。
ユニセフ仮想通貨ファンドへの最初の寄付は、イーサリアム財団から受け取る(*1)予定としており、ユニセフ・イノベーション・ファンドが投資先としている、世界的な課題の解決のためにブロックチェーン技術を活用するプロジェクトを遂行している3社(*2)、および、世界各地で学校におけるインターネット環境を整備するプロジェクトへの助成に、その最初の寄付が用られるとのことだ。
イーサリアム財団のエグゼクティブディレクター宮口あや氏は、
「イーサリウム財団は、イーザリアムとブロックチェーン技術が、世界中のコミュニティのために何ができるかをお見せできることにわくわくしています。私たちは仮想通貨ファンドを通じて、ユニセフと共に、基本的なニーズ、権利、資源へのアクセスを改善するために動き始めています。」
と述べている。
また、ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォア氏は、
「もしデジタル経済とデジタル通貨が次の世代の生活を形作る可能性を秘めているのであれば、私たちがその機会を探求することが重要です。だからこそ、仮想通貨ファンドの設立は、人道支援や開発支援における重要かつ歓迎すべき一歩です。」
とコメントしている。
(*1)イーサリアム財団は、フランスのユニセフ協会を通じて最初の寄付を行う。
(*2)ユニセフ仮想通貨ファンドへの最初の寄付が活用される、ユニセフ・イノベーション・ファンドの投資先の3社は、Prescrypto(メキシコ)、AtixLabs(アルゼンチン)、Utopixar(チュニジア)。