博報堂買物研究所は、「情報氾濫時代に利用したいチャネル」をテーマに、25種のチャネルを対象に調査。2019年10月2日にその結果を発表した。
今回の調査では、生活者がどのようなチャネルを好んで利用し、どのような買物体験を求めているのかについて分析した。
今回の主なトピックは2つ。
- 利用したいチャネルとして、勢いを増すECサービス
- 「楽しめる」チャネルはEC、「選べる」チャネルはリアル店舗が優位
テナントやマーケットプレイス型を筆頭に勢いを増すEC
一方、「食品スーパー」や「ドラックストア」などのリアル店舗もTop10の半分を占めており、支持される様子がうかがえる。
楽しめるチャネルはEC、選べるのはリアル店舗
さらに「利用したいチャネルの背景には何があるのか」、「利用意向Top10に入ったチャネルを利用する際に、利用者は何を感じているのか」の2点を調査し結果を分析したところ、「楽しめる」「選べる」の2つのグループに大別された。
「楽しめる」チャネルにはECサイトや動画・音楽の定額制配信サービスなどが含まれる。
ECは買物の効率化が重視されると思いきや、以下の結果が多くチャネルでの楽しさや驚き、発見のある体験が評価されていた。
- 「利用・購入する際にワクワクできる仕掛けがある」
- 「この売り場の情報に発見や驚きを感じる」
- 「いる(見る)だけで楽しい」
- 「ここで商品(サービス)を選ぶことが好き・楽しい」
一方で、「選べる」チャネルには食品スーパーやドラッグストアなどが含まれる。
- 「直感的に選びやすい」
- 「深く検討せず、前向きにこれでいいと納得している商品(サービス)がある」
- 「ここで商品(サービス)を選ぶのは、大した手間ではない」
情報過剰時代にリアルなチャネルを選択することで、欲しいモノを直感的に選べる点が評価されているようだ。
※調査概要
<チャネル別買物体験調査>
・全国の 20 代~60代の生活者1,000名に対し、全25種のチャネルにおける生活者の買物体験や選択意識を聴取。各チャネルにおける買物行動に対する関与度や選択意向度にフォーカスし、分析を行った。
・調査地域:全国/調査時期:2019年3月15日~18日実施
・調査方法:インターネット調査/調査対象:20歳~69歳の男女(各性年代100sずつ)
・サンプル数(有効回収数):20歳~69歳の男女1,000 人
・調査機関:エム・アール・エス広告調査
<参照元>
情報氾濫時代に求められる買物体験は「楽しさ」と「選びやすさ」へ ~「楽しさ」で勢いを増す EC、「選びやすさ」で支持されるリアル店舗~
博報堂