梓設計が、ソフトバンクおよびウフルと連携して、働く人のパフォーマンスを最大化させる革新的なワークプレイスの実現に向けた実証実験を、梓設計の本社で2019年9月30日から2020年7月末まで実施する。

同実験は、働く人のパフォーマンスを最大化させる環境の条件や指標を研究することを目的に、温湿度や照度、騒音、におい(総揮発性有機化合物濃度)、気圧などの環境データを取得できるセンサーや、会議室の利用状況を確認できる人感センサーを梓設計の本社に設置し、データの有用性を検証する。

また、会議室内にカメラやマイクを設置して映像および音声データを収集する他、メガネや腕時計型のウエアラブル機器を梓設計の一部の社員が身に着けて、感情や集中度合い、心拍数に関するデータを収集し、環境センサーから収集するデータとの相関性を分析する。

なお、今回の実証実験の結果は、オフィスだけではなく、空港やスポーツ施設、ヘルスケア施設など様々な用途にも活用していく予定となっている。

同社は、創造性や生産性の向上に加えて、働く人が心身ともに健康な状態であるwell-being(ウェルビーイング)を実現するワークプレイスを構築することを目的に、建物の3 次元のデジタルモデルに、その建物の施設を構成する設備・機器などの製品情報や、位置、数量、価格などの様々な情報を掛け合わせたプラットフォームであるBIM(Building Information Modeling)と、今回の実証実験で収集する各種データを連携させて、より高度な分析を行う予定だという。

また、WELL Building Standard(WELL 認証)※などの評価指標に即したデータの自動収集も視野に入れて、人のパフォーマンスを最大化させるワークプレイスの実現を推進するとのことだ。

※空間のデザインや構築、運用に、人の健康という視点を加え、より良い居住環境の創造を目指した評価指標のこと。