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アウディは2019年9月25日、自動運転に対するユーザータイポロジー(ユーザー類型学)を作成したと発表した。
これは、自動運転に懐疑的なドライバーから、ハイテクに精通した乗員に至る幅広い人々を対象としたオンライン調査、「The Pulse of Autonomous Driving」(自動運転の脈動)によって判明したものをもとにしている。
自動運転に積極的なのは若く、高収入で教育水準の高いタイプ
同社は、市場調査機関のイプソスIpsosと協力して、3大陸9か国の21,000人にインタビューを実施した。その結果、自動運転にもっとも高い期待を寄せているのは、若く、高収入で教育水準の高い「ステータス志向のトレンドセッター」と「ハイテク技術に精通した乗員」タイプであることが示された。
その一方で、収入と教育のレベルが高くなく、比較的年齢層の高い「懐疑的なドライバー」タイプは、自動運転に対して消極的な考え方を持っている。彼らは「安全志向で消極的なドライバー」タイプは、テクノロジーが十分に実証された場合にのみ、自動運転を利用したいと考える傾向にある。
最大のユーザーグループは、「オープンマインドな副操縦士」と呼ばれるタイプである。このタイプの人は、いつもで自分でクルマを制御できるという条件付きで、自動運転を受け入れる。
回答者の半数以上が「自動運転を実際に試してみたい」
「自動運転に対するイメージ」は、人によって千差万別だ。その一方で、自動運転に対しては、高い関心(82%)と好奇心(62%)が示されている。新しいテクノロジーに関して、回答者は個人および社会に貢献できる可能性を認識している。
それらは、より身近なモビリティの実現(76%)、利便性の向上(72%)、安全性の向上(59%)といった数値に表れている。回答者の半数以上が、自動運転を実際に試してみたいと考えている。
その一方で、明確な懸念も存在している。それらは、車両のコントロールの喪失(70%)、避けられないリスク(66%)など。回答者の41%がテクノロジーに懐疑的で、約3分の1(38%)が不安を表明している。もっとも多くの人が自動運転に恩恵を感じる状況は、高速道路の渋滞時および自動駐車機能だ。自動運転の知識レベルは、まだ低いようだ。自動運転に関して説明できると回答した人は、わずか8%だった。
自動運転を積極的に受け入れる中国人
「ヒューマンレディネスインデックス(HRI)(※)」は、社会人口統計学的に見た自動運転に対する考え方の洞察を提供する。その結果、回答者が若く、教育と収入のレベルが高いほど、自動運転に対する態度が前向きであることが判明した。
(※)自動運転車を利用するための知識、関心、感情、準備といった項目を組み合わせて、「-10」〜「+10」の数値指標を生成する。
調査した国の間でも、違いが明確になっている。中国人(HRI +5.1)は自動運転を積極的に受け入れる傾向にあり、韓国人(HRI +1.2)もテクノロジーに対する肯定的な見方で平均を上回っている。ヨーロッパでは、スペイン人とイタリア人(共にHRI +0.7)がこの指標で高い数値を示している。ドイツ人とフランス人(共にHRI -0.7)は消極的な傾向で、アメリカ人、日本人、イギリス人(すべてHRI -0.9)も同様である。
「ステータス志向のトレンドセッター」タイプは自動運転に積極的
人々の生活の中における自動運転に対する考え方を調査した結果、「ユーザータイポロジー」には大きな違いが存在することが示された。この分析の結果、5種類のユーザータイプが導き出された。「懐疑的なドライバー」タイプは、現状を維持することを好み、テクノロジーが完全に確立された場合にのみ、自動運転車を利用する。「安全志向で消極的なドライバー」タイプも、自動運転に対しては、かなり消極的な考え方を持っている。
彼らは、自動運転車は何年もテストを繰り返してから、実際の路上で許可されるべきであると考えている。「オープンマインドな副操縦士」タイプは、テクノロジーの利点を理解しながらも、ビジネス、科学、政治の分野で自動車を安全に走らせるための対策を望んでいる。「ステータス志向のトレンドセッター」タイプは、進歩的なライフスタイルを示すことができるため、自動運転に積極的だ。「ハイテク技術に精通した乗員」タイプは、テクノロジーを信頼し、それが全面的に導入されることを望んでいる。
※調査概要
・「&Audi」イニシアチブを通じて自動運転に関するインタビューを21,000人に実施
<参照元>
「アウディ、自動運転に対するユーザータイプとイメージの調査結果を公開」
アウディ ジャパン