凸版印刷は、「IoA仮想テレポーテーション®」技術を活用し、遠隔観光体験、スポーツ観戦、リモート・ワークなどの用途を想定した、遠隔地にいる人と体験を共有できるウェアラブルデバイス「IoAネック™」を開発したことを発表した。
「IoAネック™」概要
「IoAネック™」は、前面に搭載された端末から映像や様々なコンテンツの送受信が可能であり、身につけた人が見たり聞いたりしたものを、遠隔地にある画面を通じて同時に体験ができるデバイスだ。
また「IoAネック™」は装着部分が振動することによる、ハプティクス(※1)で指示を出すことができる。これにより言葉を介さなくてもコミュニケーションを図ることを可能にするという。
(※1)触覚を主とした利用者に力、振動、動きなどを与えることで皮膚感覚フィードバックを得るユーザーインターフェース技術。
- 振動を使用したハプティクスでの指示が可能
- 人が移動可能なフィールド全てで利用可能
- 映像ハプティクスコミュニケーション
- 5G通信との組み合わせ
「IoAネック™」の装着部分を、遠隔地からコントローラーを使用して特定のパターンで振動させることが可能。振動を通じて「右を向いて」や「左を向いて」などの指示をハプティクスで実現した。これにより、身体的な制約により言葉を話せない方や、会話する言語が異なっていてもコミュニケーションを図ることが可能になるという。
「IoAネック™」は人に装着するデバイスであるため、分身ロボットでは行くことができなかった悪天候・悪路や、狭い場所、昇り降りが発生するような場所からでも、遠隔体験を実現。また「IoAネック™」は首にかけるタイプのウェアラブルデバイスであり、両手が空くため「IoAネック™」装着者の行動を制限しない。
遠隔地から「IoAネック™」を装着している人への指示だけではなく、その逆となる「IoAネック™」装着者から遠隔地のコントローラーへ振動を使用したハプティクスによる意思疎通が可能だ。例えば「ここが注目ポイントです!」「少し休憩をしたい」などの意思が、遠隔地にいる人が持つコントローラーを通じて振動で伝わるという。
5G通信との組み合わせにより、高精細・低遅延・インタラクティブ性な遠隔体験を提供。5Gと「IoAネック™」の組み合わせによる遠隔体験は“だれが、どこにいても、心動かす体験ができる新しい世界”を簡単に実現することができるという。
同社は、「IoAネック™」を始めとした「IoA仮想テレポーテーション®」による遠隔体験ソリューションや関連するビジュアルソリューションでの利用を進めていくという。