デジタル・ナレッジは、松屋フーズに、国内初(※)フルCGバーチャルリアリティ(以下、VR)を活用した、新人アルバイト向け接客トレーニングのVRソリューションを提供したことを発表した。
本VRトレーニングは、気持ちのよい接客を、仮想空間の中で能動的に実践して体得できる研修コンテンツで、2019年8月より一部店舗で先行実施されており、松屋フーズのVRプロジェクト「MaVROS(Matsuya VR Operation System):マブロス」(以下、MaVROS)の第一弾の取り組みとして、CGやVRの制作分野で日本トップレベルの実績を持つ積木製作と共に開発されたとのことだ。
最大の特徴は『判定』機能。お冷を入れる、トレーを運ぶといった一つひとつの動作はもちろん、店舗での接客に欠かせない「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」などの声掛けの大きさや速度、目線などに対し、定められた基準に達しているかを確認し、クリアできなければ前に進めない自動判定機能を搭載。
ゲーム感覚で取り組んでいるうちに自然と声を出せるようになるなど、気持ちのよい接客や正しい動作を無理なく促す仕組み。
また、ナレーションや各種ナビゲーションを付加することで、仮想空間の中でも迷いなく、かつ能動的なアクションを妨げないような工夫がなされているという。
仮想空間に再現されたリアルな店舗で実際に接客を実践することで、正しい動き・感覚を効率よく体得できる、効果の高い研修を実現し、本VRトレーニングには日本語のほか、ベトナム語、中国語にも対応しているため、昨今増加している外国人スタッフへのトレーニングでも効果が期待されるという。
また、これまで各店舗のトレーナーが経験に基づいて判断していた部分を標準化することで、実店舗の状況や人に左右されない、OJTの質の均一化を図ることが可能になるとしている。
本VRトレーニングは、ヘッドマウントディスプレイを装着するだけで、店舗の事務所など狭いスペースでも座ったままで実施ができる。
同社は、松屋フーズが進めるVRプロジェクト「MaVROS」では、VRによる実践トレーニングの実現に留まらず、能動的に学び働ける仕組みをVRで実現することを目指していくとしている。