今年6月に開催された「LINE CONFERENCE 2019」で、ビザ・ワールドワイド・ジャパンと、オリエントコーポレーション(オリコ)、LINE Payの3社が連携し、独自のクレジットカードを発行することが発表された。そのカードの申し込みが10月下旬に迫る。そこでこのカードの魅力と申し込み方法について紹介する。

「Visa LINE Payクレジットカード」の魅力とは?

LINE独自のクレジットカード「Visa LINE Payクレジットカード」が登場。このカードは初年度年会費無料で、LINE Payアカウントに紐付けると、カード提供開始から1年間、カード決済した金額の3%が、LINE Payボーナスで還元される。通常のクレジットカードのポイント還元率が0.5~1%であることを考えると、3%還元はかなりの魅力。


「Visa LINE Payクレジットカード」東京2020オリンピックエンブレムデザイン。

しかも還元の上限がないので、利用した分だけ還元が受けられる。このカードを手に入れてからの1年間は、メインカードとして大いに活用したい。2年目以降の還元率は未定だが、通常のクレカ並の0.5~1%の還元は確保されるだろう。

初年度の年会費は無料。2年目以降も年1回以上のカードショッピング利用で、年会費が無料になる(利用がない場合は1,250円-税別-が必要)。持っておいて損のないカードと言える。

そんなお得さに加えて、便利さでも通常のクレカを上回る。Visaのタッチ決済が利用できるので、国内はもちろん、世界200以上の国と地域の約5,400万以上の加盟店で、端末にカードを近づけるだけで、ピッと手軽に支払える。初年度の3%還元は海外で利用したショッピングにおいても有効なので、海外旅行のお供としても最適なカードだ。

LINE Payを利用するには、これまで銀行口座やセブン銀行ATMからの事前チャージが必要だったが、「Visa LINE Payクレジットカード」を利用すれば、LINE Pay加盟店での支払いが、事前チャージ不要でクレジットカード決済できる。ただしその場合の還元率は、LINE Payのマイカラープログラムの付与率+クレジットカード利用分の1%になるので注意したい。

※マイカラープログラムについてはこちらを参照。

支払いと同時にLINEのメッセージで利用明細が届くところも安心。万が一、不正利用されても、メッセージが届くので、身に覚えのない支払いにすぐ気付けるはずだ。

「Visa LINE Payクレジットカード」を申し込むためにやっておくこと

そんなお得で便利な「Visa LINE Payクレジットカード」は数量限定で発行。申し込むには、カード申し込み告知を受け取れるようにしておく必要がある。LINE PayのLINE公式アカウントを友だち追加している人なら、そのトーク画面にクレジットカードの案内表示があるので、そこから「カード申込案内を受け取る」をタップ。


LINE PayのLINE公式アカウントにカードの案内を表示。

LINE PayのLINE公式アカウントを友だち追加していない人なら、スマホで下記のURLにアクセスして、「カード申込案内を受け取る」をタップして、注意事項を確認の上、LINE PayのLINE公式アカウントを友だち追加しておく。


スマホで上記のURLにアクセスすると、申し込み案内ページが表示される。

受付は2019年9月30日の23:59まで。このタイミングまでに受付の操作をしておけば、10月下旬以降にカード申し込みの案内が届く。申し込みを行うと、所定の審査などの手続きを終え、2020年1月をめどにカードが順次発送される予定だ。

アプリ内で発行できる「デジタル決済対応カード」にも対応

この「Visa LINE Payクレジットカード」はプラスチックカードだが、VisaとLINE Payは、「デジタル決済対応カード(仮称)」の提供でも提携。LINE Payのアプリ上でVisaカードを新規発行し、ショッピングなどに利用できるようになる。デジタルカードといえども、ポイント還元等は通常のVisaカード同様に行われる予定。もちろん、通常のVisaカードをLINE Payに紐付けて、決済することもできる。


LINE Payのアプリ上で発行できる「デジタル決済対応カード(仮称)」のイメージ。

また海外旅行の時にも、全世界約5,400万以上のVisa加盟店で、LINE Payでの支払いが可能になる予定。

なお、この「デジタル決済対応カード(仮称)」の発行時期は未定。
6月27日の「LINE CONFERENCE 2019」では、Visaのアジアパシフィックの担当者であるFrederique Covingtonさんが登壇。VisaとLINE Payのパートナーシップについて、次のように語った。

「LINEは世界数百万人のコミュニケーションスタイルに革命的な変化をもたらしました。Visaもまた世界5,400万以上の加盟店において支払いのスタイルにおいて革命的な変化をもたらしてきました。そして今、LINE PayとVisaは新たなフィンテックサービスに共に踏み出そうとしています。LINEアプリ内のデジタルクレジットカードで毎日の支払いを行えるようになり、加盟店向けのソリューションや、フィンテックサービスを提供して参ります。

この新しい決済体験はVisaとLINE Payの力を結集し、他にはない価値をユーザーにもたらします。Visaは33年に渡ってオリンピックのスポンサーを務めてきました。東京2020オリンピック、パラリンピックでもVisaは唯一の決済テクノロジーオフィシャルスポンサーで、LINE Payとのパートナーシップにおいても日本をキャッシュレス社会に推進していくことを期待します。国内外のユーザーのみなさまにより快適な支払い体験を提供できることと信じています。ぜひご期待ください」


「LINE CONFERENCE 2019」に登壇したVisaのアジアパシフィックのFrederique Covington氏。後ろにいるのはLINE Payの取締役最高執行責任者(COO)の長福久弘氏。

来たる2020年は東京オリンピック、パラリンピック大会が行われる記念すべき年。会場での決済は、唯一の決済テクノロジースポンサーであるVisaに限られる。そういった意味でも、「Visa LINE Payクレジットカード」は有効。LINE Payをよりお得に、より便利に使いたいなら、今後、登場する「デジタル決済対応カード(仮称)」にも注目しておきたい。

取材・文:綿谷禎子