LINEは、同社が運営するコミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」を活用した、スマートフォンに最適化したデジタルチラシサービス「LINEチラシ」の先行販売を開始したことを発表した。

「LINEチラシ」は、これまでオフラインでの配布が中心だったチラシやDM(ダイレクトメール)を、ユーザーの興味関心・生活エリア・タイミングに合わせて、パーソナライズされた状態で「LINE」を通じて配信する、スマートフォンに最適化したデジタルチラシサービス。

また「LINEチラシ」では以下3つのフォーマットが提供され、広告主はチラシ配信のターゲットや目的に応じてフォーマットを選択することが可能。

  • AD フォーマット
  • 「LINE チラシ AD フォーマット」は、商圏エリアターゲティングによる広告配信が可能なフォーマット。国内⽉間利⽤者数6,800万⼈*の「LINE タイムライン」ユーザーを対象に、市町村レベルでのエリアターゲティング配信が可能で、デジタルチラシの⾃動⽣成・配信も⾏う。*2019年1⽉時点

  • メディアフォーマット
  • 「LINE チラシ メディアフォーマット」は、LINEのユーザー属性や利⽤状況に応じて、ユーザーごとに最適化された商品情報を配信できるフォーマット。国内⽉間利⽤者数5,600万⼈*の「LINE ウォレット」や「チラシメディア」上に、LINE ユーザーごとにパーソナライズされた状態で近隣店舗の商品情報や、ユーザーによる閲覧履歴・店舗登録・お気に⼊り商品の登録などをもとにしたレコメンドが掲載される。

    また、今後は「LINE Beacon」を活⽤した実店舗における来店計測オプションなどの提供も予定しているという。

  • メッセージフォーマット
  • 「LINE チラシ メッセージフォーマット」は、商圏エリア内のロイヤル顧客に対し、「LINE 公式アカウント」を通じたプッシュ通知による訴求が可能なフォーマット。LINE のプッシュ通知によるセール通知などにより、リピーター獲得や店舗へのロイヤリティ醸成を促進。

近年、新聞の発行部数は2008年以降10年連続で1世帯あたり1部を割り込み、2018年では1世帯あたり0.70部まで減少(*1)し、また、新聞購読率は20代で約7%、もっとも購読率の高い60代でも60%弱にとどまる(*2)など、小売企業にとって、広告媒体としての新聞折込チラシのリーチ力は弱まりつつあるという。

このような背景を受けLINEは、今年3月にはダイエーと共同で「LINE」と位置情報を活用した店外集客施策の実証実験を行うなど、「LINE」上でのデジタルチラシの活用方法を検証してきたが、今回、スマートフォンに最適化したデジタルチラシサービス「LINEチラシ」として、先行販売の開始に至ったとのことだ。

*1日本新聞協会「新聞の発行部数と世帯数の推移」より
*2総務省「平成29年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」より