大日本印刷(DNP)は、コレクシアと共同で生活者へのアンケートに基づいて、価値観に基づいた潜在意識や行動を把握、分析することで、生活者の体験と購買行動の関連性やマーケティング課題を把握できる独自の購買行動分析サービス「価値観CJM」の提供を8月29日より開始すると発表した。
「価値観CJM」概要
「価値観CJM」は、生活者の購買意識や行動のデータである「価値観データベース」をもとに、定量的な手法で生活者の潜在意識を把握できるDNPの「価値観クラスター」と、アンケート調査により生活者一人ひとりのリアルな行動プロセスをカスタマージャーニーマップ(CJM)として自動生成するコレクシアの「消費者行動図鑑」を組み合わせ、独自の購買行動分析を行なうサービス。
従来のCJMでは、性別や年齢等の属性ごとに設計されることが多く、価値観と行動の関連性などを示す個々の顧客像までは捉えることができなかったが、DNPの価値観クラスターを「消費者行動図鑑」のアンケート回答者一人ひとりと関連付けることで、個人単位のCJM(パーソナルCJM)を自動生成。
このパーソナルCJMを同社の「価値観データベース」と関連付けることで、顧客の人物像(ペルソナ)を明確にし、コミュニケーション施策の企画・開発、価値観クラスターごとに最適化したDMの送付やデジタル広告配信等のマーケティング施策にも活用できるようになるとのことだ。
- 一人ひとりの行動と価値観を連動させた分析が可能に
- 購買要因等における課題発見がしやすい価値観CJM
ネット上で生活者にアンケートを実施し、その回答をもとに一人ひとりの行動を想定したパーソナルCJMを自動生成。
このパーソナルCJMを、人々の潜在意識の傾向を表す価値観クラスターごとに集約・分析することで、マーケティング課題の発見とコミュニケーション施策の実行が可能に。
生活者一人ひとりと関連付けられるパーソナルCJMは、データから想定されたペルソナ毎に、アンケート回答による定性的な情報を1枚のシート上に自動的に表示。
また、企業の製品・サービスに対する顧客ロイヤリティを数値化し、感情解析手法を組み込んで点数化した「エモーショナルカスタマージャーニーマップ」とも連動させ、生活者の購買前後の課題を定量的に評価することも可能。
定性情報では、価値観クラスターごとに関連付けられた製品・サービスのブランドに関する認知・理解状況や体験エピソード、代替品を利用した場合の要因などを調査することで、該当するブランドに対する人々の受け入れ方を明らかにするという。
同社は、同サービスをメーカーや⾦融、⼩売業などに提供し、2022年度までに累計で1億円の売上を⽬指すとしている。