“10年後は明るい”と感じる中学生は57% 「中高生が思い描く将来についての意識調査」

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ソニー生命保険が2019年6月25日~7月2日の8日間、全国の中学生・高校生(中高生)に対し、今回で2回目となる「中高生が思い描く将来についての意識調査」をインターネットリサーチで実施し、1,000名(中学生200名、高校生800名)の有効サンプルの集計結果を公開した。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

主なサマリーは以下の通り。

中高生がイメージする将来

はじめに、全国の中高生1,000名(中学生200名、高校生800名)(全回答者)に、自身の将来(1年後、3年後、10年後)について、明るい見通しをもっているか、不安を抱いているか聞いた。

中学生についてみると、『明るい(計)』(「明るい」と「どちらかといえば明るい」の合計、以下同様)は、【1年後の自分】では60.0%、【3年後の自分】では54.5%、【10年後の自分】では57.0%となった。

高校生についてみると、『明るい(計)』は、【1年後の自分】では52.9%、【3年後の自分】では48.3%、【10年後の自分】では45.1%となった。

中学生、高校生ともに、自身の1年後に対しては明るい見通しをもっている人が多数派だったが、3年後と10年後については意識の違いがみられ、中学生では明るい見通しをもてるという人が多数派となっているのに対し、高校生では明るい見通しをもてるという人は少数派という結果となった。(図1)


(図1)

次に、全回答者(中学生200名、高校生800名)に、10年後の日本や世界に対して、どのような見通しをもっているかを聞いた。

中学生についてみると、『明るい(計)』は、【10年後の日本】では33.5%、【10年後の世界】では38.0%となり、10年後の日本や世界に対して明るい見通しをもてる人は少数派となっている。

高校生についてみると、『明るい(計)』は、【10年後の日本】では26.4%、【10年後の世界】では29.4%と、いずれも中学生の回答より低い割合となった。(図2)

ここで、【10年後の日本】の見通しについて、『明るい(計)』と回答した人の割合を2017年の調査結果と比較すると、中学生では2017年38.5%→2019年33.5%、高校生では2017年31.4%→2019年26.4%と、いずれも5.0ポイント下降した。10年後の日本に明るい見通しをもてるという中高生は減っている。 (図3)


(図2)(図3)

また、全回答者(中学生200名、高校生800名)に、自分の10年後を具体的に考えているか聞いたところ、中学生では「具体的に考えている」が17.5%、「具体的ではないが、考えたことがある」が64.0%となり、合計した『考えたことがある(計)』は81.5%となった。

また、高校生では「具体的に考えている」が20.0%、「具体的ではないが、考えたことがある」が60.1%となり、合計した『考えたことがある(計)』は80.1%となった。中学生、高校生ともに、具体的に考えている人は少ないものの、漠然とイメージしたことがある人は多いようだ。

なお、2017年の調査結果と比較すると、「具体的に考えている」と回答した人の割合は、中学生では2017年25.5%→2019年17.5%と、8.0ポイント下降した。(図4)


(図4)

中高生がイメージする大人

まず、全回答者(中学生200名、高校生800名)に、いまの“大人”に対する対照的な2つのイメージを提示し、それぞれどちらに近いか聞いた。

中学生についてみると、「大変そう」と「楽(ラク)そう」では『大変そう(計)』(85.5%)、「疲れている」と「元気」では『疲れている(計)』(92.0%)、「楽しくなさそう」と「楽しそう」では『楽しくなさそう(計)』(57.5%)、「甘い」と「厳しい」では『厳しい(計)』(63.0%)、「暗い」と「明るい」では『暗い(計)』(56.5%)、「尊敬できない」と「尊敬できる」では『尊敬できない(計)』(53.0%)が、それぞれ多数派となった。

2017年の調査結果と比較すると、『楽しそう(計)』は9.0ポイント上昇(2017年33.5%→2019年42.5%)、『明るい(計)』は5.0ポイント上昇(2017年38.5%→2019年43.5%)、『尊敬できる(計)』は3.0ポイント上昇(2017年44.0%→2019年47.0%)した。 (図5)


(図5)

高校生についてみると、「大変そう」と「楽そう」では『大変そう(計)』(89.3%)、「疲れている」と「元気」では『疲れている(計)』(93.6%)、「楽しくなさそう」と「楽しそう」では『楽しくなさそう(計)』(68.5%)、「甘い」と「厳しい」では『厳しい(計)』(59.9%)、「暗い」と「明るい」では『暗い(計)』(61.8%)、「尊敬できない」と「尊敬できる」では『尊敬できない(計)』(53.6%)が、それぞれ多数派となった。

多くの項目で中学生の結果より高い割合となり、特に『楽しくなさそう(計)』は中学生57.5%、高校生68.5%と、高校生のほうが11.0ポイント高くなった。高校生には“大人は楽しくなさそう”など、ネガティブなイメージを持っている人が多いことがうかがえる。

しかし2017年の調査結果と比較すると、『楽しそう(計)』は5.0ポイント上昇(2017年26.5%→2019年31.5%)、『明るい(計)』は5.9ポイント上昇(2017年32.4%→2019年38.3%)、『尊敬できる(計)』は3.3ポイント上昇(2017年43.1%→2019年46.4%)していた。 (図6)


(図6)

次に、全回答者(中学生200名、高校生800名)に、どのような大人をカッコいいと思うか聞いたところ、中学生では「好きなことに打ち込んでいる」(57.5%)が最も高く、次いで、「マナーがしっかりしている」(57.0%)、「面白い・ユーモアがある」(56.5%)、「おしゃべり・トーク上手」(49.5%)となった。

男女別にみると、「マナーがしっかりしている」(男子中学生47.0%、女子中学生67.0%)や「自分に自信をもっている」(男子中学生28.0%、女子中学生50.0%)は女子のほうが20ポイント以上高くなった。女子は男子以上に、マナーをわきまえた態度や自信にあふれる姿を大人のカッコよさの基準と考えているようだ。

高校生では「好きなことに打ち込んでいる」(56.3%)が最も高く、次いで、「マナーがしっかりしている」(51.4%)、「面白い・ユーモアがある」(49.9%)、「身近な人々(家族や仲間)を大事にしている」(45.9%)となった。

また、男女別にみると、「マナーがしっかりしている」(男子高校生42.8%、女子高校生60.0%)や「身近な人々(家族や仲間)を大事にしている」(男子高校生37.0%、女子高校生54.8%)は女子のほうが15ポイント以上高くなった。女子高校生には、マナーのよさや身近な人々への態度に、カッコよさを感じる人が多いことがわかる結果となった。 (図7)


(図7)

中高生がイメージする幸せ

中高生の価値観を探るために、全回答者(中学生200名、高校生800名)に、“幸せ”について2つの例を提示し、それぞれどちらに近いか聞いた。

まず、仕事や働き方に関して、「安定した仕事に就いている」と「好きなことを仕事にしている」のどちらが幸せだと思うか聞いたところ、中学生、高校生とも『好きなことを仕事にしている(計)』(中学生59.5%、高校生57.4%)が多数派となった。

また、「給料は高いけれど、残業時間が長い会社で働いている」と「給料は低いけれど、残業時間が短い会社で働いている」では、中学生、高校生とも『給料は高いけれど、残業時間が長い会社で働いている(計)』(中学生55.0%、高校生54.4%)が半数以上となりました。 (図8)


(図8)

さらに、お金の使い方に関して、「100万円の臨時収入があった場合はパーッと使う」と「100万円の臨時収入があった場合は貯金する」では、中学生、高校生とも『100万円の臨時収入があった場合は貯金する(計)』(中学生75.0%、高校生74.3%)が多数を占めました。 (図9)

好きな仕事をすることのほか、高い収入を得ることやしっかり貯金することなど堅実な生活を送ることが幸せだと感じる中高生が多いようだ。


(図9)

また、結婚や住居に関して、「結婚しているけれど自由な時間やお金が少ない」と「結婚していないけれど自由な時間やお金が多い」のどちらが幸せだと思うか聞いたところ、中学生では『結婚しているけれど自由な時間やお金が少ない(計)』(51.5%)が多数派となった一方、高校生では『結婚していないけれど自由な時間やお金が多い(計)』(53.4%)が多数派となった。

結婚に関しては、中学生と高校生で、意識がやや異なっているようだ。

さらに「マイホームに住んでいるけれど、住宅ローンを抱えている」と「賃貸住宅に住んでいるけれど、住宅ローンはない」では、中学生、高校生とも『マイホームに住んでいるけれど、住宅ローンを抱えている(計)』が半数以上となりました(中学生58.0%、高校生55.8%)。 (図10)


(図10)

中高生の将来の夢

中高生は、自身の将来に対して、どのような夢を抱いているのだろうか。

全回答者(中学生200名、高校生800名)に、将来の夢を聞いたところ、中学生では「好きなことを仕事にする」(49.0%)が最も高く、次いで、「素敵な相手と恋愛・結婚する」(48.5%)、「あたたかい家庭を築く」(47.5%)、「安定した毎日を送る」(44.5%)となった。

男女別にみると、男子では1位「お金持ちになる」(43.0%)、2位「素敵な相手と恋愛・結婚する」(40.0%)、3位「安定した毎日を送る」(39.0%)、女子では1位「好きなことを仕事にする」(63.0%)、2位「素敵な相手と恋愛・結婚する」「あたたかい家庭を築く」(いずれも57.0%)となった。

高校生では「好きなことを仕事にする」(47.4%)が最も高く、次いで、「安定した毎日を送る」(43.1%)、「あたたかい家庭を築く」(40.8%)、「素敵な相手と恋愛・結婚する」(40.6%)となった。

男女別にみると、男子では1位「好きなことを仕事にする」(40.5%)、2位「安定した毎日を送る」(34.0%)、3位「お金持ちになる」(33.8%)、女子では1位「好きなことを仕事にする」(54.3%)、2位「安定した毎日を送る」(52.3%)、3位「あたたかい家庭を築く」(51.0%)となった。 (図11)


(図11)

次に、全回答者(中学生200名、高校生800名)に、将来なりたい職業を聞いた。

中学生についてみると、男子中学生では1位「YouTuberなどの動画投稿者」(30.0%)、2位「プロeスポーツプレイヤー」(23.0%)、3位「ゲームクリエイター」(19.0%)、4位「ITエンジニア・プログラマー」(16.0%)、5位「社長などの会社経営者・起業家」(14.0%)となりました。男子中学生にはYouTuberが人気の職業となっているようだ。

女子中学生では1位「歌手・俳優・声優などの芸能人」(18.0%)、2位「絵を描く職業(漫画家・イラストレーター・アニメーター)」(16.0%)、3位「医師」(14.0%)、4位「公務員」「看護師」(いずれも12.0%)となった

また、2017年の調査結果と比較すると、男子中学生では2017年の調査で7位だった「学者・研究者」や9位だった「教師・教員」「医師」、女子中学生では2017年の調査で6位だった「保育士・幼稚園教諭」は、2019年の調査では10位圏外となった。中高生の中で、教育関係職や医師の人気が下がってきていることがうかがえる結果となったといえるだろう。 (図12)


(図12)

次に、高校生についてみると、男子高校生では1位「ITエンジニア・プログラマー」(20.8%)、2位「社長などの会社経営者・起業家」(16.8%)、3位「YouTuberなどの動画投稿者」(12.8%)、4位「ゲームクリエイター」(12.3%)、5位「ものづくりエンジニア(自動車の設計や開発など)」(11.3%)となった。

女子高校生では1位「公務員」(15.0%)、2位「看護師」(11.0%)、3位「歌手・俳優・声優などの芸能人」(8.8%)、4位「カウンセラーや臨床心理士」(8.5%)、5位「会社員」(8.0%)となった。

2017年の調査結果と比較すると、男子高校生では2017年の調査で10位圏外だった「社長などの会社経営者・起業家」が2位となっている。会社のトップである社長・起業家を目指したいと考える男子高校生が増えているといえるだろう。 (図13)


(図13)

中高生がイメージする30歳時点での金銭事情

まず、目標年収のイメージをもっている人(674名)に30歳時点の目標年収を聞いたところ、中学生の平均額は854万円、高校生の平均額は761万円となった。 (図14)

次に、目標貯蓄額のイメージをもっている人(635名)に30歳時点の目標貯蓄額を聞いたところ中学生の平均額は1,075万円、高校生の平均額は921万円だった。 (図15)

また、理想のおこづかい金額のイメージをもっている人(664名)に、30歳時点の理想のおこづかい金額(月額)を聞いたところ、中学生の平均額は7.3万円、高校生の平均額は5.9万円となっていた。 (図16)


(図14)(図15)(図16)

※調査概要
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする全国の中高生
調査期間:2019年6月25日~7月2日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル(有効回答から中学生200s、高校生800sになるように抽出)
(内訳)サンプル数の内訳は以下のとおり
中学生200s(男子100s・女子100s) / 高校生800s(男子400s・女子400s)
調査協力会社:ネットエイジア株式会社

<参照元>
中高生が思い描く将来についての意識調査2019
ソニー生命保険

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