レジャー市場から分析した、ビジネスパーソンにオススメしたい2019年『夏』注目の“遊び”トレンド

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長かった梅雨が明け、厳しい暑さが顔を出してきた8月。まさに「夏」本番となってきた。

夏といえば多くのビジネスパーソンが連続して休暇を取得する。
そんな中、家族や友人、同僚、おひとり様で、休暇を利用して夏を楽しむ人もいれば、どう楽しめば良いか分からず、結果ずっと家に引きこもってしまう…なんて人もいるだろう。 どんな形であれ、ビジネスパーソンにおいて貴重な休暇、無駄にしてしまうのは非常に勿体ないことだ。

そこで今回は、日本最大級のレジャー総合予約サイトを運営するアソビュー株式会社・観光戦略部 部長 兼 アソビュー総研所長の内田 有映氏から、夏にオススメのレジャーを紹介してもらった。

日本の余暇市場や、2019年の「遊び」の傾向も学びながら、この夏は貴重な休暇を無駄なく楽しんでみてはいかがだろうか?

“夏”はレジャー市場が最も盛り上がる

私たちが仕事などから離れ個人の娯楽のために自由に使える時間のことを「余暇時間」と言い、この余暇時間をいかに豊かに過ごすかに関わる市場を「余暇市場(レジャー市場)」と定義している。

レジャーの中で一番浸透されているであろう旅行や、日常的に行われる外食、それ以外にも遊園地等のレジャー施設、フェス等のイベント、また、ギャンブル、読書、映画等がこの市場に含まれる。

余暇市場のデータがまとめられている公益財団法人日本生産性本部 余暇創研発行の「レジャー白書」によると、2018年度のレジャー市場の市場規模はなんと“70兆円”。市場全体は増加傾向にある。

その中で圧倒的に市場が盛り上がる季節が“夏”なのだ。国内旅行市場全体でも、8月が一番の繁忙期。海の日からシルバーウィークまでは、多くの人がレジャー施設に足を運んでいる。アソビューの利用者数も8月は突出して高いのだそう。

今年注目の“遊び”の傾向とは?

アソビューでは、“体験アクティビティ”を中心に約20,000プラン掲載している。それ以外にも「ワクワクを、すべての人に。」というミッションのもと、様々な“遊び”を提供している。


アソビュー総研所長 内田氏

“遊び”を提供するアソビューから、今どのような“遊び”が注目されているか伺うと、大きく2つの傾向が見えてきた。

1.非日常的な刺激が味わえる遊び
2.SNS(写真・動画)映えする遊び

1.非日常的な刺激が味わえる遊び

内田「射撃やフォレストアドベンチャー(ジップライン)、フロリック(シーアドベンチャーパーク)など、ストレス発散やエキサイティングさを求めて体験されてる方が多い印象です」

また、非日常という点では、キャンプも一定の人気を集めているそうだ。最近では、手ぶらで楽しむなど初心者層向けにサービスを展開しているアウトドア施設も多いこと、また夏フェスが盛んになった影響もあり、キャンプ市場も5年連続拡大中だという。
各自治体が遊休資産を活用した施策を進めている事も後押しし、グランピングなどが体験できる施設も増えている。今年の夏もキャンプ人気は衰えないだろう。

2.SNS(写真・動画)映えする遊び

内田「着物レンタル体験や、カヌー、シュノーケリングなど絶景を見ながら楽しめる体験を”近場”で、また“短時間”で楽しめるプランが人気です。少しだけ体験して、あとは写真や動画として残す。友達に話すことやSNSへの発信を目的としたネタ消費が体験領域でも多い印象があります」

SNS映えするネタを作りたい人はここ数年どんどん増えているように感じるが、今年もそれは健在している。これにより、各事業者も短時間で体験できるプランを積極的に企画しているそうだ。

また、休日に“遊び”を楽しむだけでなく、最近では平日の仕事終わりに“遊び”を楽しむ人も多い。近年、観光庁が主導となり『ナイトタイムエコノミー』の活性化を目指している。この影響もあり、ナイトタイムを楽しむコンテンツも増加しているのだという。

ほかにも、一人で体験できるコンテンツや、東京オリンピックで注目の競技を体験できるコンテンツも増加している。

asoview!から予約する方も一定の割合で『おひとり様』の需要がある。東京オリンピックも来年に控えていることから、注目の競技であるボルダリング、フェンシング、ラフティングなどが体験できる施設は増えてきているのだ。

ビジネスパーソンにオススメ、夏休みの“遊び”を紹介

これらの傾向を踏まえ、2019年夏、ビジネスパーソンにオススメの“遊び”を紹介してもらった。ここでは下記の人向けにオススメの遊びを選定。興味のある遊びをチェックしてみよう。

1.アウトドア派の人向け
2.インドア派の人向け
3.最先端技術に触れたい人向け

1.アウトドア派の人向け

内田「普段デスクワークが多いビジネスパーソンの方々は、同じ場所で同じ画面をずっと見続けることに疲れている方も多いと思います。
そんな方々は、遊びを通して、自然の中で日々の疲れをリフレッシュしてみてはいかがでしょうか」

●自然を楽しみながら『射撃体験』


asoview! ウェブサイトより

地図を片手に森の中を冒険気分で散策しながら、ターゲットを狙って射撃の得点を競うゲーム。非日常的な空間で癒されながら、射撃でストレス発散できそうだ。動きやすい服装であれば、持ち物が不要というのも手軽さがあって良いのではないだろうか。

●期待が高まる『テントサウナ』


asoview! ウェブサイトより

今、ビジネスパーソンからも注目を集めているサウナ。様々なサウナがある中で、今年注目されているのがテントをサウナにした『テントサウナ』だ。フィンランド発祥であり、2019年はフィンランドとの外交100周年であることも注目の背景にある。
非日常的な空間の中、サウナでリフレッシュできるため、仕事に疲れたビジネスパーソンの癒しの場となることは間違いないだろう。

●海のテーマパーク『フロリック』


asoview! ウェブサイトより

海の上にあるテーマパーク『フロリック』は昨年から人気が高まっているようだ。
夏といえば海だが、ただ海水浴をするだけでなく、刺激も得られることがフロリックの魅力。全力ではしゃげる場所で遊べば、ストレス発散にも効果的だ。

大人だけでなく、子どもも楽しめることから、家族で楽しみたいビジネスパーソンにおすすめではないだろうか。

2.インドア派の人向け

内田「インドア派のビジネスパーソンにオススメしたいのは『実用的なハンドメイド』体験です。ただ“モノづくり”をする体験ではなく、“学びがある”体験を選ぶのがポイント。

作られる工程や、モノが作られた背景、主催者のモノづくりのこだわりを知ることで、学習意欲や好奇心がくすぐられるのではないでしょうか。無駄なく学べて、かつ自分オリジナルのモノを手に入れることができます。また、自分オリジナルのモノを写真撮影すれば、SNSでのネタにも繋がります」

●自分好みの味に出会える『ビール作り』


asoview! ウェブサイトより

自分だけのオリジナルビールが作れる体験。
ひとくちにビールといっても様々なフレーバーがあるが、ここでは自分好みのビールを作ることが可能だ。麦芽の状態から仕込みを行い発酵する、本格的なビール作りで学びも深まるだろう。暑い季節にオリジナルビールをキンキンに冷やして飲むのも、格別かもしれない。

●2019年夏にオープンの工場一体型テーマパーク『おやつタウン』


asoview! ウェブサイトより

2019年7月、三重県津市にオープンした工場一体型テーマパーク『おやつタウン』。ベビースターでおなじみのおやつカンパニーが運営するレジャー施設だ。隣接するおやつカンパニーの工場見学が可能で、おやつについて学びが深められる。好きな味のオリジナルベビースターラーメン作りも可能。

また、施設内にジップラインもあるため、アウトドア好きの人でも楽しめそうだ。家族連れでも飽きないコンテンツの数々が魅力ではないだろうか。

●仕事でも使える実用的な『レザークラフト体験』


asoview! ウェブサイトより

名刺入れやパスケースなど、ビジネスパーソンが日常的に利用できる品物を作ることができる『レザークラフト体験』。革選びからデザイン決め、作る工程まで全て自分で行えるため、モノづくりの楽しさを実感することができる。数時間で作ることができること、さらに革製品は長く使用できることもレーザークラフトの魅力だ。

3.最先端技術に触れたい人向け

最後に、内田氏からAMP読者が興味を持ちそうな、最先端技術を駆使している遊び・体験を紹介して頂いた。

●スリリングさを求める人へ『FlyStation Japan』


asoview! ウェブサイトより

屋内スカイダイビングが体験できる『FlyStation Japan』。下から吹き上がる最大時速360kmの風に身を任せて、非現実的な空間でフライトできる。

屋外でのスカイダイビングに興味があるけど、なかなか踏み出せないという方にもオススメだ。この“インドア・スカイダイビング”は10分間のフライトで、ジムの60分〜90分の集中トレーニングと同じくらいのフィットネス効果があるとも言われている。運動不足の方はリフレッシュと合わせて体験してみるのもいいだろう。

●ゲームの世界の一員になれる『VR PARK TOKYO』


asoview! ウェブサイトより

新しいもの好きは既にご存知の方も多いであろう“VR”。このVR技術を駆使したアトラクションが体験できるのが『VR PARK TOKYO』だ。施設内は8つのゲーム世界があり、それぞれの世界に入り込むことで非日常的な体験が楽しめる。HTC Viveのヘッドマウントディスプレイなどの最先端の技術にも触れることができる。また、刺激を味わいたい人は、屋内バンジー『ジャングルバンジーVR』の体験も可能だ。

●テクノロジーを活用した水族館『マクセル アクアパーク品川』


asoview! ウェブサイトより

プロジェクションマッピングでお馴染みの“NAKED”とコラボレーションし、水族館として新しい形を提唱している『マクセル アクアパーク品川』。映像技術を駆使し、幻想的な空間で海の生き物たちを見ることができる。
さらに、12.1chデジタルマトリックスサウンドや水中照明を駆使したイルカショーも必見。涼しい水族館で最新テクノロジーに触れてみてはいかがだろうか。

今回は3つのアプローチでこの夏注目の遊びを紹介したが、「遊び」は人ぞれぞれの楽しみ方があるので自分好みの遊びや、新しいチャレンジに繋がるような遊びなど貴重な休みを有効活用してみてもいいのではないだろうか。

今年の夏はトレンドも合わせて楽しみつつ、心と体をリフレッシュしよう。

取材・文:阿部 裕華
写真:西村克也

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