東京空港交通、東京シティ・エアターミナル(T-CAT)、日本交通、日の丸交通、三菱地所、JTB、ZMPの7社は、東京都事業である2019年7月22日、東京都が推進している『自動運転技術を活用したビジネスモデル構築に関するプロジェクト』に基づき、MaaS(ICTを活用して交通をクラウド化した新しい「移動」の概念)を活用して空港リムジンバスと自動運転タクシーを連携させた都市交通インフラの実証実験を行うと発表した。
空港リムジンバスと自動運転タクシーが連携したサービスは世界初の試みだという。
日の丸交通とZMPと三菱地所は昨夏、丸の内エリアにおいてZMPが開発した自動運転車両を用い、タクシー事業者として日の丸交通が自動運転タクシーを走行させ、需要の多い都心部路線でのドライバー不足の解消等の活用策や、ICT技術を活用した配車サービスの有用性を検証した。
2019年は、この取り組みをさらに発展させ、成田空港/羽田空港と東京シティエアターミナルを結ぶ空港リムジンバスと自動運転タクシーを連携させることで、空港から都心部である丸の内エリアへのスムーズな移動を目指す。
自動運転タクシーの走行区間は、東京シティエアターミナル(東京都中央区)と丸の内パークビルディング(東京都千代田区)を結ぶ約3kmを予定しており、日本交通と日の丸交通がタクシーサービスを提供する。
さらに、空港リムジンバスと自動運転タクシーを組み合わせたサービスの提供を通じて、JTBがMaaSという概念に適応した新たな旅行サービスの商品化に関する検証も行う。
計画では、モビリティの連携により、交通混雑解消や環境負荷の低減を目指すだけでなく、年々増加するインバウンド観光客の移動の効率化も期待できるほか、交通弱者のサポートや慢性的なドライバー不足への対応を企図している。
自動運転および複数インフラ連携を用いた計画により、街における先進的な都市交通インフラの導入可能性を検証し、国際都市・東京の更なる機能向上を目指す。