2019年7月18日にトヨタ自動車（以下、トヨタ）は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会をサポートする専用モビリティ「APM（Accessible People Mover）」を開発したことを発表した。

大会期間中は、約200台の「APM」が競技会場、選手村など、様々な大会施設内で来場者・大会関係者の移動をサポートするという。

「APM」概要

「APM」は、「基本モデル」、「救護仕様」 の2種類からなるオリパラ大会専用モビリティである。夏季大会での来場者へのラストワンマイル提供や、大会中の救護対応も視野に入れて開発されたという。

基本モデルは、広大な会場敷地内での来場者・関係者輸送に適した短距離・低速型EVとなっており、大会関係者や選手のほか、高齢者、身障者、妊娠中や乳幼児連れなど多様な利用者を想定している。

3列シートで、1列目が運転席、2列目が3人掛け、3列目が2人掛けの計6人定員。車いす利用時には、2列目の折り畳みが可能となっている。

運転席のシートポジションが高い位置かつセンターに設けることで、運転手が乗客を見渡し、乗り降りをサポートしやすい安全性に配慮した設計だ。

乗客席は、両側からのアクセスが可能で両サイドの乗り降り補助バーを設置。車いす用のスロープや車いす固定用のベルトも搭載しており、乗り降りのしやすさが考慮されている。

また、「救護仕様」 では基本モデルをベースにしつつ、2列目、3列目の半面にストレッチャーがそのまま搭載できる仕様に。また、救護が必要な方をより安定した状態で搬送できるよう、ストレッチャーの固定台を搭載されている。