エアトリは、20代~70代の既婚男女1,076名を対象に「定年後の再雇用」に関する調査を実施、2019年7月10にその結果を発表した。

主なトピックは7つ。

  • 定年を迎えてから再度「働いている(働いた)」人は6割超え
  • 定年後に働いている会社は「同じ会社」が最多。
  • 定年後に再就職した理由の1位は「会社や知り合いから勧誘があった」から。
  • 働く予定年齢でもっとも多いのは「65歳以上70歳未満」。約4割は「70歳以上」と回答。
  • 定年前の最終年収と定年後の年収は、定年前は「900万円以上」がもっとも多かったが、定年後は「300万円以上400万円未満」が1位に。
  • 老後の貯蓄額に8割以上が「不安」
  • 定年退職後の年収は約半数が「400万円以上」を求める

    定年後も働くのがスタンダードに

    まず、定年を迎えた人に「定年を迎えてから再度働いていますか?(働きましたか?)」との問いには、定年を迎えた人の64.6%が「働いている(働いた)」と回答した。定年後も働くのがスタンダードとなっているようだ。

    次に、「定年後にどこで働いていますか?(働きましたか?)」との問いには、もっとも多かった回答が「定年前と同じ会社」(41.2%)で、少し下がって「違う会社」(36.0%)となった。自分で起業したり、フリーランスとして働いている(働いた)人も15.0%おり、定年後も築いてきたスキルを活用しているシニアがたくさんいることがわかった。

    また、定年後に再就職した人に「定年後に再就職した理由は何ですか?」と聞いたところ1位は「会社や知り合いから勧誘があった」(40.1%)、続いて「社会との接点を持ちたかった」(39.8%)、「働くことが好き」(32.3%)と前向きな回答となった。

    一方で、「貯蓄額に不安がある」は31.3%、「他にやりたいことがなかった」も13.0%となっており、公的年金への不安や退職後の燃えつき症候群など、昨今の社会問題が反映された結果となっている。

    約4人に3人が「65歳を迎えても働きたい」

    定年後に再就職した人に、「何歳まで働く予定ですか?(働きましたか?)」と聞いた。その結果、もっとも多かった回答が「65歳以上70歳未満」の33.7%、次いで「65歳未満」の27.4%となった。

    現在、「定年は60歳、再雇用は65歳になるまで」とする会社が一般的だが、約4人に3人が65歳を迎えても働きたいと考えていることがわかった。さらに「70歳以上」と回答した割合は39.0%にも上った。

    定年後に再就職した人に「定年前の最終年収と定年(再就職)後の年収を教えてください。」と聞いたところ、定年前は1位が「900万円以上」(34.3%)、2位が「800万円以上900万円未満」(19.6%)でしたが、定年後は1位が「300万円以上400万円未満」(22.2%)、2位が「200万円以上300万円未満」(17.0%)となった。

    定年後に「900万円以上」稼いでいる人は3.7%となっており、一方で「100万円未満」は6.9%となっている。やはり多くの人が再雇用で大きく給与を下げているようだ。

    8割強が定年後の貯蓄額に不安

    定年前の人に「老後の貯蓄額に不安はありますか?」と聞いたところ、「とても不安」と回答した人が39.7%、「やや不安」が43.4%となり、実に83.1%の人が何らかの不安を抱いていることがわかった。

    定年前の人に、「定年退職後、年収がいくらだったら働きたいですか?」と聞いた。その結果、同率で「200万円以上300万円未満」と「300万円以上400万円未満」(18.0%)が1位となった。

    定年後再就職した人と比べると、現収は全体的に低いにも関わらず、希望年収は高くなった。特に、「400万円以上」と回答した人は47.0%と半数近くを占めた一方で、定年後再就職した人の中で「400万円以上」稼いでいる人は38.8%となっており、大きな差が出ている。


    ※調査概要
    調査タイトル:「定年後の再雇用」に関するアンケート
    調査対象:20代~70代の男女1,076名
    調査期間:2019年6月27日~6月30日
    調査方法:インターネット調査
    調査主体:エアトリ

    <出典元>
    「定年前の8割以上の人が「定年後の貯蓄額に不安がある」と回答。 一方で、再雇用された際の希望年収は実態と大きな乖離が!。」
    エアトリ