博報堂生活総合研究所は「消費1万人調査」を実施、2019年6月25日にその結果を発表した。
この調査では、全国の15~69歳の男女1万人に、買い物・消費に関する価値観や行動について聴取している。個人間取引や中古品売買の増加、所有せずに定額で利用するサービスの登場など、生活者をとりまく消費環境が大きく変化するなかで、生活者の買い物・消費に関する価値観や行動がどう変わったのか調査したもの。
主なトピックは3つ。
- 全体の特徴:1位「携帯電話・スマートフォン」、2位「インターネット通販」、3位「パソコン」
- 年代別の特徴:“スマホ”の影響が大きい若年層、“社会・経済”の影響が大きい中高年層
- 男女別の特徴:“便利さ”の影響が大きい男性、“お得さ”の影響が大きい女性
1位は2位以下に約9ポイントの差をあけて「携帯電話・スマートフォン」
まず、全体ランキングの1位は、2位以下に約9ポイントの差をあけて「携帯電話・スマートフォン」となった。また、1位「携帯電話・スマートフォン」、2位「インターネット通販」、4位「100円均一ショップ」については、男女すべての年代で10位以内だった。
4位「電子マネー」、7位「ファストファッション」についても幅広い性年代で10位以内となった。
30代以下では「SNS」「フリマアプリ」が上位に
30代以下では「SNS」「フリマアプリ」が上位にランクイン。10代(15~19歳)では「無料で利用できる音楽・動画・写真などのアプリ・
サービス」「インフルエンサー」も10位以内と、スマートフォンの影響の大きさがうかがえる。
40代以上では「消費税増税」「消費税導入」「阪神淡路大震災・東日本大震災」が上位となり、若い世代に比べて社会・経済からの影響を大きく受けているようだ。
30代以下では「SNS」「フリマアプリ」が上位に
男女差の大きい項目に着目すると、男性では「パソコン(男性2位:39.3%、女性5位:32.5%)」「コンビニエンスストア(男性6位:20.6%、女性15位:16.1%)」など、便利な買い物を実現したものに票が⒮詰まった。
女性では「100円均一ショップ(男性4位:31.5%、女性2位:39.9%)」、「ファストファッション(男性7位:18.3%、女性6位:26.7%)」、「フリマアプリ(男性21位:10.9%、女性12位:18.7%)」といった、安価でお得な買い物に票が集まった。
また、「断捨離(男性14位:15.2%、女性4位:33.1%)」は男性よりも20ポイント近く高い値となったほか、10~60代のすべての年代で10位以内となっている。
※調査概要
・調査地域: 全国
・調査対象: 15~69歳の男女
・調査人数: 10,000人 国勢調査に基づき、性年代・エリアの人口構成比で割付
・調査手法: インターネット調査
・調査期間: 2019年5月27日~5月31日
・企画分析: 博報堂生活総合研究所
・実施集計: H.M.マーケティングリサーチ
<出典元>
「第一弾 平成の消費観・消費行動に影響を与えたもの」
博報堂