帝国データバンクは、「全国・女性社長分析(2019年)」調査を実施、2019年6月24日、その結果を発表した。

主なトピックは7つ。

  • 2019年4月末における女性社長の割合は7.9%。
  • 女性社長の年代分布を見ると、最も割合が高いのは「60代」。
  • 年商規模別では、年商「5000万円未満」が11.0%で最高。
  • 業種別では、「不動産業」(16.7%)が最高となり、30年前(1989年)から7.5ポイント上昇。
  • 都道府県別では、「青森県」(10.7%)が最高。
  • 女性社長の出身大学首位は「慶應義塾大学」(230人)。
  • 経営トップの「なり手」としての女性が今後増加するためには、ミドル世代の女性に対する取り組みが肝要

女性社長の割合は約8%。年代では「60代」が最多

調査結果によると、2019年4月末における女性社長の割合は7.9%。
平成初期の1989年(平成元年)から3.6ポイント、2018年(平成30年)からも0.1ポイント上昇した。

また、女性社長の年代分布を見ると、もっとも割合が高いのは「60代」。過去1年間(2018年5月~2019年4月)で就任した新任社長では「50代」。就任経緯では、女性社長全体では「同族承継」が突出して高いが、新任女性社長では「同族承継」に加えて「創業者」も高いことがわかった。

年商規模別では、年商「5,000万円未満」が11.0%で最高だった。以下、年商規模が大きくなるにつれて比率は低下し、「100億円以上」では1.4%にとどまった。

業種別では、「不動産業」(16.7%)が最高となり、30年前(1989年)から7.5ポイント上昇した。全7業種とも30年前から女性社長比率は上昇したものの、前年(2018年)比では「建設業」が唯一横ばいで推移した。

都道府県別では、「青森県」(10.7%)が最高。最も低かったのは「岐阜県」(5.2%)だった。女性社長の出身大学を見ると、首位は「慶應義塾大学」(230人)となり、2018年以降2年連続でトップ。女性社長の増加率が最も高い出身大学は「東京大学」(29.3%増、53人)だった。

そして、同社では、経営トップの「なり手」としての女性が今後増加するためには、起業意欲が旺盛な女性に対する起業支援や、「30代」「40代」などミドル世代の女性に対する取り組みが肝要となると分析している。


※調査概要
・帝国データバンクが自社データベースをもとに、個人事業主・非営利・公益法人などを除いた全国約116万社のうち、女性が社長を務める企業について分析を行った。

<出典元>
「全国・女性社長分析(2019年)」の調査結果を発表」
TDB