マクロミルおよび翔泳社は共同で、「タクシーを月に1回以上利用している1都3県の20~60代の男女」を対象としてタクシーにまつわる意識調査(※)を実施。その結果を公開した。

主な調査結果は以下のとおりだった。

  • 最もじっくり見るタクシー広告は「液晶モニターの動画広告(38%)」
  • 見覚えのあるタクシー広告は、「求人」「コンプレックス商材」など
  • タクシー広告を見た人の1割が広告の商品を実際に購入した経験あり
  • タクシー配車アプリを利用したことがあるのはタクシーユーザーの37%。乗車までの”効率の良さ”が利用理由
  • タクシー配車アプリ、知っているのに使わない理由。「不自由を感じていない」「迎車料金がかかる」「サービスがよくわからない」などが上位

最もじっくり見るタクシー広告は「液晶モニターの動画広告(38%)」

ふだん目にしているタクシー広告はなにか聞いたところ、「座席前に置いてある紙チラシ」、「ウインドウステッカー」、「液晶モニターの動画広告」の3つが上位となり、いずれも50%を超えた。次にそのなかでもじっくり見てしまう広告はなにか聞いたところ、「液晶モニターの動画広告(38%)」がトップで、2位の「座席前に置いてある紙チラシ(22%)」と16ポイントの差をつけた。マクロミルは、全てのタクシーに液晶モニターが導入されているわけではないものの、動画広告の注目度の高さがうかがえると話している。

見覚えのあるタクシー広告は、「求人」「コンプレックス商材」など

どんなタクシー広告に見覚えがあるか聞いたところ、「タクシー乗務員募集(42%)」「求人サイト(38%)」「薄毛対策・育毛剤(35%)」「ダイエット・痩身(30%)」「歯科矯正・インプラント(30%)」といった順位となり、上位は求人・コンプレックス商材でしめられた。

タクシー広告を見た人の1割が広告の商品を実際に購入した経験あり

タクシー広告を見た人の行動について、「乗車中」「降車後」に分けて見ていくと、まず「乗車中」に行動を起こしたことがある人は38%に。具体的にとった行動の内容は「サイトにアクセスした(57%)」、「紙チラシを持ち帰った(56%)」、「クチコミを検索した(40%)」の順で多かった。

次に降車後に行動を起こしたことがある人は全体の35%で、具体的にとった行動で最も多かったのは「サイトにアクセスした(77%)」だった。以下、「クチコミを検索した(52%)」、「実際に購入・利用した(29%)」が続いている。

なおタクシー乗車時に広告を見たうえで、降車後に「実際に購入・利用した(29%)」人の割合を、タクシー広告閲覧者ベースでみると全体の10%に。つまり「タクシー広告を見た乗客のうち1割が購入・利用した経験がある」という結果になる。

この結果について同社では、タクシー広告の多くが乗客ごとにターゲティングされているわけでないことを考えると、「1割が購入・利用した経験がある」というのは、タクシー広告の訴求力の高さを証明する結果と言えそうだとしている。

タクシー配車アプリを利用したことがあるのはタクシーユーザーの37%。乗車までの”効率の良さ”が利用理由

次にタクシー配車アプリの利用について聞いた。どのような点にメリットを感じて、タクシー配車アプリを利用しているか聞いたところ、「1番近くのタクシーを呼べる(69%)」との回答が最も多かった。以下、「タクシー乗り場の行列に並ぶ必要がない(46%)」、「GPSでタクシーの居場所がわかる(46%)」、「事前に配車予約ができる(37%)」といった、タクシーに乗車するまでの効率の良さをあげる声が多かった。

タクシー配車アプリ、知っているのに使わない理由。「不自由を感じていない」「迎車料金がかかる」「サービスがよくわからない」などが上位

次にタクシー配車アプリの存在を知っているにも関わらず利用しない層に、その理由を聞いた。

配車アプリを利用しない理由の上位は、「特に使う必要性を感じない(37%)」、「流しのタクシーをつかまえたほうが早い(32%)」、「タクシーを配車すると迎車料金がかかる(26%)」だった。同社では、タクシーをつかまえるのにこれまでの方法で不自由を感じていないことがうかがえるとしている

4位~7位には、「サービスの仕組みがよくわからない(22%)」、「アプリのダウンロードが面倒くさい(19%)」、「どのアプリを選べばいいかわからない(18%)」、「本当にタクシーが来てくれるかどうかが不安(17%)」といった回答が並んだ。この点について同社では、サービスを知っているものの具体的にはよくわからない、イメージが沸かないといった理由からタクシー配車アプリをつかってない層も多いようだ、と話している。

最後に同社は、これら調査の結果から、動画広告を映し出す液晶モニター(サイネージ)のさらなる普及により、タクシー広告の訴求力がさらに高くるかもしれないとまとめている。


※調査概要
調査主体:マクロミル・翔泳社(共同調査)
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:タクシーを月に1回以上利用する東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に在住の20~60代の男女(マクロミルモニタ会員)
割付方法:調査対象の性年代別の出現率を元に割付/合計1,000サンプル
調査期間:2019年3月22日(金)~2019年3月24日(日)

<参照元>
「タクシー広告やタクシー配車アプリの利用について、1都3県のタクシーユーザーに調査!」