Brand Financeは2019年5月27日、ブランド価値の高い企業ランキングである「The Brand Finance Japan 100 2019 report」を発表した。
それによると、日本のトヨタ自動車がトップで、ブランド価値も前年比で18%も上昇し、5.8兆円になった。
トップはトヨタ。上昇率トップはユニクロで昨対比46%アップ
まず、トヨタ自動車は、ブランド価値が昨対比18%伸長し5.8兆円となり、最も上位にランクした日系ブランドとなった。
注目されるのは、ユニクロで、同社は総合ランキングの順位を12位に上げ、ブランド価値の上昇が昨対比46%アップし、1.3兆円となった。ブランド価値の上昇率としては、日本一となる。
また、東京に本社を置く、保険ブランドのMS&ADはその価値を昨対比21%をも上昇させ、6160億円まで大躍進を見せ、「世界トップ100生損保ランキング」でも上位20位に入ったという。
化粧品業界の大手、資生堂は昨年のブランド価値から23%の伸長を見せ、その価値を5,830億円とした。同社は製品のイノベーションとグローバルな成長戦略が貢献し、収益も堅調な伸びを見せた。
また、中国市場においては、最適な製品ラインアップとマーケティングのローカライズが成功し、その存在感は増している。同社CEOの魚谷雅彦氏は、EMEA (Europe Middle-East, Africa)と米国事業の強化を発表し、近い将来には一定の成果が期待できるとBrand Financeは見ている。
「ブランド力」ではJALがAAAクラスでトップ
Brand Finance では、「ブランド力」を計測する上で、そのブランドの競合他社と比べたバランス・スコア・カードを採用しており、マーケティング投資、関連当事者エクイティ(Stakeholder Equity)と事業成果との関連性に注視している。
また、「ブランド力」とはブランド価値を計算する上で、「売上水準」と同等にブランド価値を引き上げるには、とても重要な構成要素のひとつでもある。
「ブランド力」の日本ランキングにおいて、日本航空(JAL)はBrand Strength Index(BSI)スコアで100点満点中、88.5点のAAAクラスをマークし、今年は日本一となった。同ブランドは特に国内市場において常に高い顧客満足度を維持し、主に日本人渡航者の高いロイヤリティを獲得できた。
日本航空はこれからさらに国際市場での成長を展望しており、国際線中長距離Low-Cost-Carrier(LCC)で知られる、Zipair Tokyoを2020年東京オリンビックに向けて展開することが決まっているとのことだ。