マンパワーグループは、日本を含む世界24の雇用市場で、労働力人口を構成する18歳から65歳の求職者18,000人を対象に実施した、グローバルキャンディデイト嗜好調査の結果を発表した。
調査結果の概要は、以下のとおりである。
世界の求職者の45%(日本は39%)は、“フルタイム勤務以外の働き方”を希望
同調査によると、16%がパートタイム、13%が請負契約、7%がプロジェクト単位の雇用、3%がギグワークを望んでおり、自分の都合に合わせた働き方に魅力を感じていることがわかる結果となった。
基本的には、いまだフルタイム勤務の人気が高いものの、一部の国では、次世代の働き方を望む人材がフルタイム勤務の希望を上回ったという。
ウルグアイ・パラグアイ、およびコロンビアでは、フルタイム勤務が望ましいと答えた人の割合はそれぞれ31%、34%。一方、フランス(72%)、米国(70%)、ポーランド(70%)などの国では、10人中7人が今もフルタイム勤務の方がよいと回答した。
日本は、臨時・短期勤務の人気が唯一高い国
ブラジルでは、14%がパートタイムを、同じく14%の求職者がギグワークを望む結果に。この結果から、フルタイム勤務でも大きなメリットや保障が得られるとは限らないという、ブラジルのライフスタイルの特徴が伺えるという。オーストラリアでは、請負・プロジェクト単位の雇用よりパートタイムの人気が圧倒的に高く、その比率は1対10。平行して、医療・教育・観光・ホスピタリティなど、サービス業界の求人も大幅に増加している。
日本は唯一、臨時・短期勤務の人気が高い国であった(6%)。同社は、おそらく近年の「働くママ」(出産後に社会復帰する女性)の増加を反映しているからであると推察した。
各国を通じて、最も希望が少ない就労モデルは季節就労。季節就労者に依存している企業には、困難な環境と言えるとの見解を示した。
同社は、フルタイムだけでなく、請負契約、フリーランス、パートタイム、季節就労、臨時・短期勤務、仕事の受発注を行えるプラットフォームを活用したオンデマンド労働者(ギグワーク)の中から自由に雇用形態を選択できる昨今において、効果的なワークフォース計画を立てるには人々が求めている働き方を考慮する必要があると述べた。
<調査概要>
調査対象:24の雇用市場、18~65歳の求職者
調査対象国(回答数):アルゼンチン (n=747)、オーストラリア (n=756)、ブラジル (n=753)、カナダ (n=750)、中央アメリカ(グアテマラ、パナマ、コスタリカ) (n=742)、コロンビア (n=742)、チェコ共和国(n=747)、フランス (n=751)、ドイツ (n=749)、インド (n=751)、イタリア (n=761)、日本 (n=751)、マレーシア (n=756)、メキシコ (n=755)、ノルウェー (n=750)、パラグアイ・ウルグアイ (n=752)、ペルー (n=747)、ポーランド(n=748)、ポルトガル (n=755)、シンガポール (n=752)、スペイン (n=740)、スウェーデン (n=755)、英国 (n=740)、米国 (n=745)