環境省沖縄奄美自然環境事務所とNTTドコモは2019年5月21日、沖縄県に生息・生育する希少な野生動植物の密猟・密輸防止に向け、ドコモの画像認識AI「画像認識エンジン」を活用したカメの希少種の判定を行う実証実験を、(※)「密猟・密輸対策連絡会議」構成メンバーの協力のもと、沖縄県の空港や郵便局で開始したことを発表した。
(※)沖縄県、日本航空沖縄支社、日本郵便沖縄支社、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄など
スマホで撮影したカメの画像を「画像認識エンジン」で解析
この実験では、国の天然記念物に指定されている「リュウキュウヤマガメ」など3種類の希少なカメの密猟・密輸の防止を目的に、密猟・盗掘防止パトロールの現場や、空港などの荷物検査、郵便局の受付などでカメが見つかった際、スマートフォンのカメラで撮影したカメの画像を「画像認識エンジン」で解析することで対象の希少種かを判定するアプリケーションを開発・活用する。
これにより、希少種に関する知識の少ない職員でも希少種の判定をすることができるようになるため、希少種の島外・国外への持ち出しを未然に防止することが可能となる。
密猟・盗掘防止パトロール現場に判別アプリを導入
実証実験の概要は、以下のとおりとなっている。
- 実証実験のポイント
- 密猟・盗掘防止パトロールにおける現場、空港・フェリー乗り場などの手荷物検査時や郵便・宅配の受付などで、職員が即座に希少種判別を行うための画像認識AI「画像認識エンジン」を活用した判別アプリの導入
- 実証実験中に蓄積する知見・データを活かしたAIの強化による認識精度の向上