2019年5月13日、キーカフェ・ジャパンはCaSy(カジー)、ローソンの2社と連携し、ローソン店舗27店を含む都内40カ所(2019年5月13日時点)に設置されたIoTキーボックス端末「Keycafe Smartbox」を介してカジー定期利用者とキャストが鍵の受け渡しをするサービスを開始したと発表した。

「コンビニエンスストア内の無人キーボックスでの鍵の受け渡し」を家事代行サービスと併せてアプリまたはWEBサイトで一括申込できる試みは、日本初になるという。

無人キーボックスでの鍵の受け渡しサービス開始

カジーの家事代行サービス利用者は6万人を超えており、そのうち、共働き世帯(子あり・なし含む)は48%、単身のビジネスパーソンは34%を占め、平日は仕事のため自宅が留守になりがちな人が82%に上るという。

これまで、このような利用者は、平日の不在時か休日の在宅時かにカジーのサービスを依頼する傾向にあった。

利用者が自宅を不在にする平日にサービスを依頼するためには、スペアキーを本部に郵送したり、スマートロック端末を自宅に設置したりする手間やコストがかかっていた。

一方、休日は依頼が非常に混み合うため、希望日時のサービス提供ができないことケースもあるという。

今回のサービスでは、カジー利用者は、カジーのアプリ上またはWEBサイト上でKeycafeを用いた鍵預かりサービスの申し込みを行うことが可能。

スペアキーの郵送、スマートロックの設置などの手間やコストもなくなり、平日の不在時の家事代行サービス利用が格段に便利になるとしている。

この試みにより、平日の不在時の家事代行サービス依頼が増加することが見込まれ、同時に休日のサービス依頼の集中が緩和され、より多くの利用者がサービスを受けられやすくなると期待されている。

当面、この鍵受け渡し方法は、Keycafe Smartbox端末が設置場所(都内40カ所)から徒歩圏内のカジー定期利用者のみ活用できるが、今後はカジーのスポット(単発)利用者も活用できるようにする予定だという。

すべてのプロセスが無人、かつ遠隔から管理できるKeycafe

シェアリングエコノミーの鍵受け渡しのKeycafeは、民泊、カーシェアリングを始め多くのシェアリングエコノミー事業者に活用されており、今回の家事代行サービスのカジーとの連携もその一つとなる。

Keycafeを開発・運営するKeycafe Smartboxは22個のキーボックスとタッチパネルを備えており、鍵の受け渡しを遠隔で行うサービス。世界45都市、1,000箇所以上で展開しており、100万回以上の鍵の受け渡し実績がある世界最大手だという。

国内ではローソンやカフェなどに端末を設置しており、誰でもオンラインで登録すれば利用可能。端末は常時ネットにつながっているIoT端末で、アプリやウェブから鍵の持ち主が遠隔でゲストや知り合いに鍵へのアクセス権を付与することができるとのことだ。

アクセス権はゲストごとに変更され、さらに一定期間のみ有効のアクセス権も設定できる。すべてのプロセスが無人、かつ遠隔から管理できるため、鍵の持ち主・利用者ともに鍵の受け渡しの煩わしさから解放されるサービスとして期待されているという。

img:casy