マクロミルは、サブスクリプションサービスが人々の生活のなかでどのくらい身近になっているか、今後さらなる浸透のカギはなにか全国15歳~59歳の男女1,000人を対象として調査実施し結果を公表した。
サブスクの認知率は27%。一方、利用経験率は46%に
さまざまな商品・サービスで展開されているサブスクリプションサービスに関し、一般生活者のなかでどの程度浸透しているか、調査対象者に対し”サブスクリプションサービス”という言葉のみ示して認知・理解状況を確認したところ、「知らない/よく分からない」(74%)との回答がもっとも多かった。
一方、「聞いたことはあるが内容までは知らない」という言葉のみの認知率は17%、「内容も含めてよく知っている」は10%となり、これら認知率の合計は27%だった。
次にサブスクリプション型サービスの定義をアンケート上で示してから現在の利用状況を聞いた。
その結果、「使っている」が36%、「以前は使っていたが現在は使っていない」が10%で経験率の合計は46%となり、上記認知率の27%より高いことがわかった。
この結果を受け同社は、一般生活者のなかには「サブスクリプション型サービス」という名前を知らずにサービスを利用している人も存在している、と述べている。
利用率が最も高いサブスクサービスは「動画」(81%)。飲食・衣料品の利用率は5%未満
サブスクリプションサービスのなかで、どんなサービスがよく使われているのだろうか。利用率をみると「動画配信」が81%でダントツのトップに。
以下、「音楽配信」(39%)、「本・雑誌・コミック配信」(18%)が続いた。最近では「飲食」「衣料品」といった分野でもサブスクが広がっているものの、利用率は軒並み5%未満。
同社ではこれらのサブスクリプションサービスがまだまだ広がっていないようだ、と話している。
今後使いたい、今後も使いたいサブスクサービス、「飲食」が4位にランクイン
今後はどんなサブスクサービスが注目されるのか、調査対象者に今後使いたい(今後も使いたい)サービスをすべて選んでもらったところ、上位3位は利用率同様に「動画配信」(43%)、「音楽配信」(24%)、「本・雑誌・コミック配信」(17%)が続いた。
一方、4位には「飲食」がランクイン。同社では、現在あまり使われていない「飲食」の定額利用サービスの利用が今後進んでいくかもしれない、と語っている。
サブスク利用の決め手になる要素、「料金」「使い方のわかり易さ」「手続きの簡単さ」
新しくサブスクリプションサービスを利用するか検討する際に“とても影響する”“多少影響する”と回答した人の統計をみると、最も多かったのは「1ヵ月あたりの料金」(93%)で、「使い方が分かりやすい」(87%)、「利用開始時の手続きがカンタン」(87%)が続いた。
同社は、どちらも全体の8割以上となっており、サブスクリプションサービスの利用に影響度が高い要素といえそうだ、と語っている。
定期利用で使い放題になってほしいサービス
最後に、定額利用で使い放題になってほしいサービスに関して調査対象者に自由にいくつでもあげてもらったところ、「駐車場」や「小中学生向けの問題プリントダウンロード」「投資の手数料」など希望はさまざまな結果となった。
なかには「自動車」「美容院」のようにすでにサブスク化しているにも関わらず認知されていないサービスも含まれていた。以下、一部を抜粋して紹介する。
- 自動販売機(男性18歳/埼玉県/学生)
- 美容機器使い放題(女性22歳/東京都/学生)
- 旅行プランの定額(女性27歳/東京都/パート・アルバイト)
- 全国各地の駐車場使い放題(男性31歳/千葉県/会社員)
- 自動車(男性33歳/神奈川県/会社員)
- 光熱費(女性39歳/神奈川県/専業主婦)
- 美容院が使い放題(カラーやトリートメント等頻繁に行わないとならないもの)(女性42歳/東京都/会社員)
- 中学受験や、やや難しい小学生用の問題のプリントがダウンロードできる。科目や違う学年の問題も好きに選べる。(女性43歳/東京都/パート・アルバイト)
- 飛行機・新幹線・在来線・高速道路の乗り放題(男性44歳/埼玉県/会社員)
※調査概要
調査主体:マクロミル・翔泳社(共同調査)
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に在住の15~59歳の男女(マクロミルモニタ会員)
割付方法:平成27年国勢調査による、性別×年代(5歳刻み)の人口動態割付/合計1,000サンプル
調査日:2019年1月30日(水)~2019年1月31日(木)