1年以内の利用率、56%が“増えた”と回答「キャッシュレス決済利用に関する調査」

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2019年4月26日、ONE COMPATH(ワン・コンパス)が、「キャッシュレス決済とポイントカードに関する意識調査」の結果を公表した。なお本調査の対象は、同社が運営する電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」を利用する全国の既婚女性。

1年以内のキャッシュレス決済、「増えた」が56%

調査ではまず、「最近1年で、キャッシュレス決済が増えたかどうか」質問している。結果、「増えた」「やや増えた」と回答した割合が56%。

キャッシュレス決済の選択肢が広がる社会を背景に、主婦の間でも利用者数が伸びていることがわかるという。

キャッシュレス決済の王者はクレジットカード。流通系・交通系も多い一方、地域差が顕著

次に、「キャッシュレス決済の利用頻度」に関し、クレジットカード・Suicaなどの交通系ICカード・WAONなどの流通系電子マネー・Quickペイなどの後払い式電子マネー・LINEペイなどのコード式・デビットカード・仮想通貨について尋ねた。

結果、クレジットカードを1か月に1回以上使う割合が71.4%で圧勝。流通系電子マネーの53%、交通系ICカードの31.7%とつづいた。

「全く利用しない」に注目すると、クレジットカードで13.6%だったのに対し、流通系電子マネーでは31.9%、交通系ICカードでは41.3%と、大きな開きがある。

これについて調査をおこなったONE COMPATHでは、「それぞれ対象の流通店舗や鉄道会社など使用範囲があることから、地域によって大きく利用傾向が異なるのは当然のことかもしれない」と推測している。

例えば、流通系電子マネーの「WAONカード」を発行するイオングループの店舗がない福井県では、利用率が31.4%で全国最下位となっている。

また、交通系ICマネーは首都圏での保有率が高く、東京では91.6%で全国トップだ。その一方、車社会と考えられる地域では低い傾向があり、もっとも交通系ICカードを使わないのは徳島県で、10.7%となった。

コード式決済の利用率アップ、鍵はサービス理解とセキュリティ

近年話題の、コード式キャッシュレス決済。利用したことがある割合が14%となり、シェアは伸びていない。(「全く利用しない」以外を選択した割合)

「コード式決済を利用しない理由」をたずねると、「サービス自体がよくわからないから」が58.2%、「セキュリティ面が心配だから」が39.6%となった。

「今後利用してみたいか」という問いでは、「1か月以内の利用を検討している」が1.8%、「数か月以内」が6.5%、「1年以内」が13.6%。「利用したいと思わない」は78.1%と高い。利用シェアを引き上げたい政府の意向に反して、主婦の関心度は低いという。

同社では、「利用率アップには、サービス理解とセキュリティ面の改善が、鍵になりそうだ」と分析している。

主婦は現金派。11シーン中8シーンで現金派が上回る

各シーンでの支払い方法について、「現金派かキャッシュレス決済派か」を質問した。結果、11シーン中8シーンで現金派が多いことがわかっている。

キャッシュレス決済が上回った3シーンは、通販サイト、家電量販店、宿泊施設だ。通販サイトでキャッシュレス決済の利用者が多いが、一方で現金派が22.2%と一定数存在している。

全体的に現金派が多いことがわかった。

消費増税後にポイント還元、68.2%が認知

政府は消費増税後、キャッシュレス決済を利用すると、購入額の最大5%がポイント還元されるという施策を打ち出している。

これを「知っていた」「聞いたことがある」と回答した割合は68.2%。

主婦のキャッシュレス決済の利用率は、消費増税をきっかけに大きく増加していくと考えられるという。

「ポイントを集めるのが好き」94.9%。「アプリよりカードで貯めたい」

調査では、「ポイントを集めるのが好きかどうか」たずねた。94.9%が「好き」と回答している。

「カード派かアプリ派か」については、カード派が66%とアプリ派34%の約2倍となった。この結果について同社では「意外」としている。

ポイントカード(アプリ)の保有数、「2~5種類」が半数以上

「ポイントカード(アプリ)をトータルで何種類保有しているか」について聞くと、「2~5種類」と回答した割合が54.5%と半数以上を占めた。

「6~9種類」は20.6%、「10~14種類」は10.5%。多くの主婦が、必要最低限のカード(アプリ)を使いこなしていることがわかるという。

ポイントカードの絶対王者はTポイント。つづいてWAON、Ponta

調査では、「6種類のメジャーなポイントカードの利用頻度」を調べている。

Tポイントを1か月に1回以上を使う人が73.1%で、アクティブユーザー数で最多となった。「全く利用しない」の12%をのぞくと、主婦の約9割が保有していることがわかる。

TSUTAYAによれば、年間のTカードの利用者数は6,676万人。国民の約半数が保有している計算で、主婦においても保有率が高い。理由として「使える場所が多いから」という意見が多い。ほかに「ウエルシアで1.5倍で使える日があるから」と具体的な利用メリットも挙がったという。

つづいて、イオンなどで使えるWAONカードで「1か月に1回以上」が59.0%、ローソンなどで使えるPontaカードで49.9%という結果となっている。

「お気に入りのカードと理由」については、以下のような意見が挙がった。

約8割が「ポイントカードを使えるか」、で買い物の場所を決定

79.6%が「ポイントカードを使えるかどうか」で買い物場所を決めると回答した。


<調査概要>
調査エリア:全国
調査対象者:「シュフーポイント」会員(全年齢層の女性)
サンプル数:合計有効回答サンプル数 6,940名
調査期間:2019年3月4日~3月7日
調査方法:インターネットリサーチ

参照:ONE COMPATH 『Shufoo!』 調べ「キャッシュレス決済とポイントカードの意識調査

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