アドビシステムズは、消費者のモバイル利用に関する意識調査「Mobile Marketing Research 2019」を実施し、2019年4月25日にその結果を発表した。
それによると、日本国内のスマートフォンを所有する消費者の83%が、外出先でデバイスが必要であると回答したことが明らかとなった。
モバイルデバイスが日本人の生活に着実に浸透
まず、日本国内のスマートフォンを所有する消費者の83%が、外出先でデバイスが必要であると回答した。全世代を通じて8割を超えており、モバイルデバイスが日本人の生活に着実に浸透している様子がうかがえる。
さらに、スマートフォンを2週間取り上げられたらと仮定した場合、回答者全体の58%は、「無しでは生きていけない」または「とても不便」と答えた。
特に若い世代ほど、「無しでは生きていけない」と答える傾向があった。一方、なくても「構わない」と答えたのは全体でわずか6%にすぎなかった。
モバイルデバイスを使ってできることは、年々増えている。1~2年前より増えた行動について質問すると、渋滞情報/GPS/地図の利用(53%)、Touch ID(指紋認証)またはFace ID(顔認証)の利用(31%)、および文書のスキャン/撮影(26%)で、モバイルデバイスを利用する機会が増えたことが明らかになった。
半数以上が「買いたいものは全てモバイルで買える」
また、モバイルは、消費生活においても中心的な存在になりつつあることがわかった。買いたいものは全てモバイルで買うことができると答えたのは回答者の半数以上(53%)にのぼった。
消費生活において、PCや実店舗よりモバイルを使うことが多い行動は、配送状況の確認(50%)、レストラン予約(43%)、電化製品購入前の調査(40%)、購入したい服の検索(34%)、返品・交換の手配(33%)、出前の注文(30%)であることがわかった。
モバイルアプリは、ブランドにとってカスタマーエクスペリエンスの重要な役割を担いつつある。回答者の40%が、企業とやり取りをする際、モバイルWebサイト(15%)よりモバイルアプリを好むことが明らかになった。
日本の消費者は、平均10本未満の小売系アプリ(SNSやゲームを除く)をモバイルデバイスにインストールしている。中でも、モバイル用サイトよりもモバイルアプリの利用を好むのは、銀行のサービスを利用する時(36%)がもっとも多く、購入したい服を探す時(33%)、タクシーの配車を依頼する時(30%)が続いた。
同じブランドを繰り返し利用する場合や、特別なオファーやお知らせを受け取りたい場合ほど、モバイルアプリを活用する傾向があることが読み取れる。
これの結果から、同社では、消費者のモバイル利用の実態を把握するのはとても重要なこと。今やモバイルは、仕事のオンオフに関わらず消費者の生活の中心にあるとみている。
また、モバイルに対する期待は急速に高まっており、消費者は使い勝手がよく毎日の生活をより便利にしてくれるモバイル体験を求めている。たとえば、モバイルは自分のしたいことやニーズを満たせるものであってほしいと消費者は考え、自分に関係のあるメッセージや広告をタイミングよく受け取りたいと思っていると分析している。
※本調査は2019年1月時点のもの。
調査は、調査は、2019年1月に、日本国内のスマートフォンを所有する消費者1,000人を対象に行った。