一般財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAJ)は2019年4月23日、『動画配信市場調査レポート2019』を発刊したと発表した。

このレポートは、動画配信市場の実態把握のためにDCAJが独自で調査した結果をまとめたものである。それによると、2018年の動画配信市場規模は、前年比19%増の2,200億円になると推定している。

市場規模は2023年に2,950億円に

同調査によると、2017年は同市場の競争が激化するなか、一部事業者に撤退の動きがあったものの、既存サービスの認知向上や近年増加傾向にあるライブ配信をはじめとする新しい切り口のサービスの影響を受け、順調に市場は拡大したという。

2018年は、新規だけでなく既存も含めたサービス事業者によるテレビCMを中心とした広告宣伝の影響や見逃し配信の浸透などにより、各動画配信サービスの存在や特色など、その認知はさらに向上。

事業者間の競争は激化の一途をたどっているが、一部事業背景の異なる事業者間で提携の動きもあったという。同市場は群雄割拠の様相を呈しており、各事業者はコンテンツの拡充やオリジナルコンテンツの製作等、自社サービスの独自性発揮に注力している。

これらのことから2018年の動画配信市場規模は、前年比約19%増2,200億円と推計。

また、今回の調査では、2023年までの市場予測を行った。市場規模は今後も増加基調をたどり、2023年に2,950億円になると推定している。

今後も事業者間の熾烈な競争が続くことで、サービスの利便性向上や魅力的なコンテンツのより一層の充実が見込めることや、動画コンテンツを楽しむ方法として動画配信サービス自体の定義が変化していること、また5Gをはじめとする通信環境の向上などが想定されるとのことだ。

※本調査は2018年12月時点のもの。
このレポートでは、有料の動画配信サービスを対象とし、その市場規模は2018年1月~12月までにユーザーが支払った代金の総額としている。市場規模には、動画配信事業者が得る広告費は含んでいない。

また、ここでいう動画配信とは、インターネットやケーブルテレビなどのネットワークを経由し、ユーザーが観たい動画コンテンツを好きな時に視聴することができるVODサービス(Video On Demand)に加え、新しいジャンルとして立ち上がっているライブ配信(リアルタイム動画配信)サービスも、動画配信市場として定義する。

<参照元>
拡大する動画配信市場の”いま”を知る必携の書「動画配信市場調査レポート2019」発刊
一般財団法人デジタルコンテンツ協会