世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム」の日本法人であるブッキング・ドットコム・ジャパン株式会社は、4月22日のアースデイに先駆けて、「サステイナブル・トラベル」(旅行先の環境やコミュニティに配慮した旅行)の調査結果を発表した。本調査は毎年実施しており、今回は2019年度版の調査結果の公開となる。
主な調査結果は以下のとおりだ。
- エコな宿泊施設の人気が急上昇するなか、日本人の意識が低いことがあきらかに
- サステイナブルな旅行が日本人に広がらないのは知識不足が原因
- サステイナブルな旅行を促すものの1位はインセンティブ、2位はオンライン予約サイトの充実
- 世界では旅行先でのサステイナブルな経験がひろがる。一方で日本ではあまり広がっていない傾向。
サステイナブルな旅行が日本人に広がらないのは知識不足が原因
サステイナブルな旅行を行う方法がわからない、と答えた割合が世界で37%だった一方で、日本では約半数(49%)にのぼった。また旅行会社がよりサステイナブルな旅行の選択肢を提供すべきと答えた旅行者の割合は全体で71%になった。
また予定があるのでサステイナブルな選択肢が限られると回答した日本の旅行者は49%に上り、サステイナブルな選択に積極的でないことがわかった。
サステイナブルな旅行を促すものの1位はインセンティブ、2位はオンライン予約サイトの充実
サステイナブルな旅行を促す手段を聞いたところ、世界の旅行者の46%が「エコフレンドリーな旅行を選択した人への経済的なインセンティブ(税優遇措置など)」と回答。(日本人に限ると29%)「エコフレンドリーな宿泊施設や交通機関の選択肢が比較しやすいオンライン予約サイト」が45%で続いた。(日本人では29%)
世界では旅行先でのサステイナブルな経験がひろがる。一方で日本ではあまり広がっていない傾向
世界の旅行者の52%は、サステイナビリティを高めるために旅行中の行動を変えたと回答。具体的には、可能な限り徒歩や自転車を利用したり、ハイキングを行ったりするようになった、とのことだ。一方で日本人に限ると、旅行先での行動を変えた割合は34%と低い傾向に。
また世界の旅行者の68%が、旅行中に使ったお金を現地コミュニティに還元してほしいと回答。旅行中は現地の文化を代表するような本格的な体験をしたいと回答した旅行者は全体の72%(日本では47%)だった。
その他、世界の旅行者の41%が旅行中によりサステイナブルな行動をするためのアドバイスを旅行会社から提供してほしいと回答したのに対し、日本人に限ると22%にとどまった。さらに、世界の旅行者の56%が、滞在する施設のカーボン・フットプリントを相殺できる方法があれば知りたいと考えていることがわかった。
参照:ブッキング・ドットコムが2019年の「サステイナブル・トラベル」に関する調査結果を発表 ~日本人のエコに対する知識不足が世界との差を拡大させる要因に~