ワークポートは、全国の転職希望者371人を対象に「リファラル採用」についてアンケート調査し、その結果を発表した。
調査によると、約20%がリファラル採用を経験したことがあり、未経験者の約70%が「興味がある」ことが明らかになったという。
転職希望者に、「リファラル採用について知っているか」と質問したところ、74.1%がリファラル採用という言葉を「聞いたこともない」と回答。次に、リファラル採用の定義を説明し「これまで関わった経験はあるか」と質問したところ、「経験がある」と回答した人は全体の22.9%となったという。また、経験者の内訳は、紹介者よりも被紹介者の方が多い結果となった。
経験者が挙げるリファラル採用の良い点は、「会社の内情まで知ることができた」(20代・女性・接客販売)、「業務や社風に馴染みやすい人の採用が可能」(30代・男性・管理)。また、上記のような転職希望者と会社双方のメリットのほか、採用にまつわるコストが削減できるという意見も多く、同社はリファラル採用が低コストでミスマッチのない採用ができる方法として扱われているとの見解を示した。
一方で悪い点については、「紹介での入社なので転職しづらい」(30代・女性・営業)、「うまくパフォームしなかった際の責任の所在」(30代・男性・取締役)といった、被紹介者が感じるプレッシャーと紹介者の責任を懸念した意見が挙げられたという。リファラル採用の成功は、紹介者と被紹介者の心的プレッシャーをいかに減らせるかが重要になると推察した。
リファラル採用に関わった経験がないと答えた286人を対象に、リファラル採用に興味はあるか聞いたところ68.2%が「はい」と回答。
興味があるとした理由では「入社前後のギャップがある程度抑えられそう」(30代・男性・システムエンジニア)、「人柄やスキルなど初対面の人事では判別しきれないものを実績のある人に保証してもらえるのはありがたい」(20代・女性・事務)といった紹介による信頼度の高さが挙がったという。
在籍している(直近で在籍していた)会社はリファラル採用のための取り組みを活発に行っているか質問したところ、19.1%が「はい」と回答。
実際に行われている取り組みの内容としては「社員紹介システムが確立されている」(30代・女性・管理)といったしくみの整備や、「紹介した人とされた人に入社祝金が支給される」(30代・男性・営業)といったボーナス支給がほとんどであることがわかった。
同社は、リファラル採用には現役社員の積極的な協力が必要不可欠であることから、社内周知が重要となるため、削減できる採用コストの一部を社員へ還元することが効果的ではないかとの見解を示した。
<調査概要>
調査内容 :リファラル採用について
調査対象者:当社利用者
有効回答 :371人
調査期間 :2019年3月13日~3月20日