BiiLabsとTransIOTは2019年4月11日、ブロックチェーン・分散型台帳技術を用いた、利用ベース自動車保険(UBI)の開発を推進するジョイントベンチャー計画を発表した。
このUBIは、運転した分だけ、また運転の仕方によって保険料が決まる次世代の自動車保険である。
透明性の高い保険金の支払いメカニズムの構築を
両社のジョイントベンチャーでは、TransIOTの自動車テレマティクス技術と、BiiLabsの分散型台帳技術の知見を応用して、私用・社用の自動車に搭載できる製品を開発する。
開発予定の製品によって取得したデータをエンコードし、それらをピアツーピアの分散型データベースであるTangleに格納。これにより、データを安全に保存し、改ざんを不可能にすることができるという。
また、このブロックチェーン・分散型台帳技術を用いたUBI契約では、保険金の請求プロセスの自動化により、透明性の高い保険金の支払いメカニズムの構築と、契約条項の正確な履行が可能になる。
保険加入者の保険料引き下げと保険会社の投資回収時間短縮
保険会社のメリットとしては、ブロックチェーン・分散型台帳技術を用いたUBIが取得したデータは、透明性を確保することができ、保険金詐欺を防止することが可能になることが挙げられる。
保険金請求の際は、保険会社が認定した指定の修理業者で修理された場合にのみ、自動化された支払いシステムによって保険金が支払われる。このような支払いプロセスの透明性は、保険会社だけでなく保険加入者にとっても有益になるという。