採用活動へのAI導入は「書類選考までが適切」と半数以上の転職希望者が回答

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総合転職エージェントのワークポートは、全国の転職希望者300人を対象に、【AI採用】についてアンケート調査を行い、2019年3月22日のその結果を発表した。

■調査概要
調査内容:AI採用について
調査期間:2019年3月5日~3月12日
調査対象者:当社利用者
有効回答:300人

実際にAIによる選考を経験した人はまだ2%程度

近年、同社によると、企業の採用活動にAIを導入する動きが盛んになっているという。

AIを導入することで人事担当者の負担を減らすことができ、人間の感情や環境に左右されない公平な選考ができることが評価されており、今後もAIを使った採用活動は増えていくと予測している。

そこで今回は、転職希望者がAIによる選考に対してどのような印象を持っているのか調査した。まずAIによる選考を受けたことがあるか聞いたところ、81.3%が「いいえ」と回答した。

企業がAIによる選考を公表していない場合もあるが、実際にAIによる選考を経験した人はまだ2%程しかいないようである。

次に採用活動にAIを導入する際どの段階までが適切だと思うか質問したところ、一番多かったのは56.0%で「書類選考まで」となった。

書類選考までが適切とする理由では「書類選考はAIを導入することで公平な審査が行われると思う」(30代・女性・接客販売)、「一番候補者が多い工程だから担当者の負担を減らせる」(30代・女性・事務)といった公平性や効率化を挙げる意見のほか、「人の魅力は対話で判断されるべき」(20代・男性・営業)、「一緒に働く仲間として人物面は実際に会って判断するべきだと思うため」(40代・男性・管理)といった、面接以降はAIではなく人同士で行うべきという意見が多く挙がった。

一方で、AIを「導入するべきではない」という意見も15.3%あり、「人生を機械に判断されるのは嫌だ」という抵抗感を訴える声のほか、採用活動にAIを導入するにあたって「採用する人材の多様性の欠如」と「AIへの信頼度不足」などを懸念する意見が挙がった。

同社では、今後、AI採用が肯定的に捉えられるためには、統計的処理精度の向上や信頼度の向上、それをどう求職者に理解させるかなども課題となってくると推測している。

8割以上が「今後AIを導入した採用活動は増えていく」

今後AIを導入した採用活動は増えていくと思うか質問したところ、82.0%が「はい」と回答した。

次に、採用活動にAIを導入していることでその企業への志望度は変化するか聞いたところ、64.0%が「変わらない」と答えた。

理由としては「どう選考するかより、その会社そのものの魅力が重要だと思うから」(20代・男性・教育)、「その企業へのイメージと採用手法は別物だから」(30代・男性・営業)といったように、選考方法は企業への志望度に直接的には影響しないとする声が多く挙がった。

その他、AIによる採用を経験したことがないため判断がつかないという意見も散見された。一方で、AIを導入することで志望度が「低くなる」と回答した人も20.3%いた。

志望度が低くなる理由としては、「データのみで人の良さを見ない感じがするから」(40代・女性・営業)、「個性が認められない会社というイメージが出てしまう」(40代・男性・管理)といった会社の信頼度低下に繋がるという意見が目立った。

同社では、日常生活に浸透し便利さや信頼度を実感しつつあるAIだが、今回の調査の結果、「自分をAIに判断される」となるとその信頼度はまだ不足しているとみている。

採用活動にAIを導入する場合は、企業側だけでなく判断される転職希望者側のメリットも打ち出しながら不安を取り除き、信頼度を上げることが求められると結論している。

img:PR TIMES

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