ソニー保険は、2019年1月12日~1月16日までの5日間、大学生までの子供がいる20歳の男女に対し「子供の教員資金に関する調査」(※1)を実施し、2019年2月28日その結果を発表した。なお同調査は、今年で6回目(※2)となる。今回の主な結果の一部は以下のとおりとなった。

  • 子供の学力や学歴が教育費次第と考える親は全体の6割半
  • 早期の知育や英才教育が子どもの将来に重要と考える親は全体の7割弱
  • 7割強の親は、子どもの教育費に不安をもつ
  • 教育資金に不安を感じる主な理由は「必要額が不明」「収入の維持・増加に自信なし」「消費税増税」
  • 親の8割半は、多少費用がかかっても大学等へ進学させたいと考える
  • 多少費用がかかっても海外留学・海外研修を経験させたいというグローバル志向をもつ親は全体の6割
  • 親の7割半は、プログラミング教育によりIT機器に触れる時間が増えることを肯定
  • 親の7割は、プログラミング教育が論理的な思考力が養うのに役立つとその効果を期待
  • 子どもに将来ついてほしい職業は、ダントツで公務員がトップ、女子の親に人気が高いのは医療関係

(※1)調査概要

  • 調査手法:インターネットリサーチ
  • 調査日程:2019年1月12日~1月16日
  • サンプル数:1,000名
  • 調査協力:ネットエイジア株式会社

(※2)2014 年~2016 年は「子どもの教育資金と学資保険に関する調査」として発表

子供の学力や学歴が教育費次第と考える親は全体の6割半

大学生までの子どもがいる20歳以上の男女1,000名(全回答者)に対して、子どもの教育や教育費に関する項目を示して、自分の考えにあてはまるか聞いた。

まず「子どもの学力や学歴は教育費にいくらかけるかによって決まると感じる」という問いでは、「あてはまる」(非常に、ややの合計。以下同様。)と答えた親は全体の64.0%に及んだ。この結果を受け同社では、「子どもの学力・学歴はかけられる教育費次第と考える親が多いようだ」と述べている。

早期の知育や英才教育が子どもの将来に重要と考える親は全体の7割弱

「早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ」という問いでは、67.9%の親が「あてはまる」と回答。同社は、子どもが幼いうちから物事を考える力を育てたり、子どもの才能を伸ばしたりする教育を重要だと考える親が多いことがわかったと語っている。

7割強の親は、子どもの教育費に不安をもつ

教育に関しては、「非常に不安を感じる」「やや不安を感じる」あわせて72.6%に及んだ。同社は受験・進学や就活など子どもの将来に備えるため、必要な教育資金を用意することができるか不安を感じている親が多いようだ、と推測している。

教育資金に不安を感じる主な理由は「必要額が不明」「収入の維持・増加に自信なし」「消費税増税」

子どもの教育資金に不安を感じている726名の親に対し、その理由を聞いたところ、上位3つには以下があがった。

  • 教育資金がどのくらい必要となるかわからない(58.4%)
  • 収入の維持や増加に自信がない(37.7%、)
  • 消費税10%への増税(33.7%)

同社は、「必要な教育資金は子どもの進路や社会情勢などにより大きく変動するため、必要額を計算できず不安に思っている親が多いようだ」と推測している。上述の通り、今年10月に増税が予定されている消費税を不安の理由にあげる親も少なくなかった。

子どもの就学段階別では、教育資金がどのくらい必要かわからないと不安を述べる人は、就学段階が進むごとに低くなっている。たとえば未就学児の親では70.5%だったところ、大学生などの親では35.7%と半数程度だった。

親の8割半は、多少費用がかかっても大学等へ進学させたいと考える

全回答者(1,000名)に対し、子どもの大学などへの進学に関する意識について質問した。

まず、子どもの大学などへの進学費用については、「多少費用がかさんでも進学させたい」という考えに関して、86.3%の親があてはまると回答、たいして「費用がかさむなら進学させなくてもよい」との考えをあてはまると答えた親は13.7%だった。

次に大学などの入学金・授業料などの費用については、「費用にこだわらず子どもの希望を優先させたい」と考える親は77.4%、費用が極力抑えられる学校を選択させたい」と考える親は22.6%だった。

同社は、子どもが進路をえらぶ際に費用より子どもの希望を重視している親が多いようだと述べている。

多少費用がかかっても海外留学・海外研修を経験させたいというグローバル志向をもつ親は全体の6割

海外留学・海外研修について、「多少費用がかさんでも経験させたい」という考えにあてはまると答えた親は59.8%、「費用がかさむなら経験させなくてよい」では40.2%だった。子どもの海外経験のため出費を惜しまない親が多数派となった。

親の7割半は、プログラミング教育によりIT機器に触れる時間が増えることを肯定

プログラミング教育で子どもがIT機器に触れる時間が増えたことについては、「良いことだと思う」が「あてはまる」と答えた親は75.7%、逆に「良いことだと思わない」が24.3%だった。子どもがIT機器に触れる時間が増えることについて肯定的な親が多数派という結果となった。

親の7割は、プログラミング教育が論理的な思考力が養うのに役立つとその効果を期待

プログラミング教育については、子どもの論理的な思考力を養うのに「役立つと思う」をあてはまると答えたのは69.1%、「役立つと思わない」があてはまると答えたのは30.9%だった。

子どもに将来ついてほしい職業は、ダントツで公務員がトップ、女子の親に人気が高いのは医療関係


子どもに将来就いて欲しい職業を聞いたところ、男子の親の場合は「公務員」(88件)がダントツでトップ。「会社員」(29件)、「医師」(27件)が続いた。

それぞれえらんだ理由を聞いたところ、公務員に関しては「安定しているから」というコメントが圧倒的多数に。2位の会社員は「普通がいいので」というコメントが多く見られた。3位の意思は「社会に貢献できるから」などの理由が上がった。

女子の親の回答をみると、男子の親と同様で公務員(68件)がダントツのトップに。「看護師」(28件)、「医師」(21件)が続いた。4位には「薬剤師」(20件)がランクインしており、医療関係の仕事について欲しいと考える親も多いように見受けられる。

えらんだ理由については、1位の公務員は「仕事と生活を両立しやすいから」、2位の看護師は「命の大切さを学べるから」、3位の医師は「医療を通し、人助けをしてほしいから」といった理由があげられた。

<参照元>
「子どもの教育資金に関する調査2019」
ソニー生命保険