NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2019年3月1日、米国テキサス州オースティン市で開催される「音楽・映画・インタラクティブ」をテーマにした世界最大規模のビジネスとデジタルコンテンツの祭典「サウス・バイ・サウスウエスト2019(SXSW2019)」に、スポーツファン向けのスマートフォンアプリ「SpoLive(スポライブ)」のプロトタイプを出展し、価値検証を行うと発表した。
AIが実況中継やプレーの自動解説を行うアプリ
NTT Comによると、2019年から2020年にかけて、ラグビーワールドカップを皮切りに、日本において国際的なスポーツイベントの開催が予定されるなか、スポーツ観戦をより一層楽しみたいというニーズは、日本国内に限らず世界中で今後ますます旺盛になると予想されるとしている。
このような背景のもと、NTT Comは、スポーツ観戦におけるユーザー体験を新たにデザインし、AIやARなど最新のテクノロジーによりスポーツ観戦に革新をもたらすべく「SpoLive」の開発を行っている。
このアプリは、NTT Comの社内ベンチャー制度によって開発されたプロダクトである。ファンとチーム間あるいはファン同士のエンゲージメント強化を目的としたものだ。そして今回、そのプロトタイプが完成した。
このサービスは、主に以下の3つの機能を備えている。
- AIを活用したチャットや実況中継
- ARコンテンツをはじめとする斬新なファンサービスの提供
- ファン同士の手軽なミートアップの参加・開催
このアプリは、試合経過のリアルタイム実況中継や、NTT ComのAIプラットフォーム「COTOHA®」技術を利用したプレーの自動解説を可能とする。
「COTOHA®」シリーズは、NTTグループの世界最大級の日本語辞書およびAI関連技術「corevo®(コレボ)」と、NTT Comが独自開発した自然言語解析技術を核にしたAIサービス群である。また、ルールや選手に関する質問に対し、AIが自動で回答することができる。
スポーツチームがこのアプリを採用することで、ファンはARを活用した一般には公開されていない限定コンテンツやゲーム、イベントなどのファンサービスを利用することが可能になるという。
アプリ利用者は、例えば購入したチームのグッズやホームグラウンド内のARマーカーにスマートフォンをかざすことで、限定コンテンツを楽しむことができる。また、ファンエンゲージメントの一環として、グッズ購入に使えるポイントシステムなどの導入も可能である。
新アプリでは、利用者自身が企画するオフラインで集うイベントであるミートアップの開催を、簡単に管理することができ、ファン同士のコミュニティ形成をサポートする。
例えばチームの公式イベントへ一緒に参加する仲間を募ることや、試合後のファン同士の集まりを、アプリ利用者自身が手軽に開催できるという。