CA、データ流通プラットフォーム「Data Forward」を開発。ユーザー自身であらゆるパーソナルデータを価値に変換

サイバーエージェントのアドテクスタジオ(※)は、ブロックチェーンスタジオにおいて、ユーザーが自らの意思でパーソナルデータを価値に変換できるデータ流通プラットフォーム「Data Forward(以下、データフォワード)」を開発し、実証実験を開始した。

(※)アドテクスタジオ:サイバーエージェントグループのアドテクノロジー分野をはじめ、AI・ロボットサービス分野における各サービスの開発を行うエンジニアの横断組織。

実証実験概要は以下のとおりだ。

ユーザーのパーソナルデータを価値に変換。データ流通プラットフォーム「Data Forward」

実証実験を開始した「データフォワード」は、パーソナルデータをユーザー自身で管理し、自らの意思で個人のパーソナルデータをさまざまな価値に変えることができる、ブロックチェーン技術を活用したデータ流通プラットフォームだ。

ユーザーの趣味や嗜好、体調などのパーソナルデータは個人が保有する端末のアプリケーション内にあるパーソナルデータストア(以下、PDS)(※1)に保存され、ユーザー自らの意思・同意に基づき企業へ情報提供を行う。

自らの意思により情報提供を行ったユーザーは、その対価としてギフトカードなどに交換可能なポイントを享受できるともに、ポイントの交換履歴やパーソナルデータの提供先などを、常に把握することができるという。

データフォワードでは、分散型PDS(※2)を用いることで同社ではパーソナルデータを保有せず、データ流通情報をブロックチェーン技術で管理し信頼性を担保しているとのことだ。

(※1)パーソナルデータストア(PDS):個人が自らの意志でパーソナルデータを蓄積・管理し、その活用方法を自ら決定する仕組み。第三者へのデータ提供に対する制御機能を有する。

(※2)分散型PDS:パーソナルデータを、個人が保有する端末などで蓄積・管理することを分散型PDSという。

近年、国内で個人の意思に基づいたパーソナルデータの流通・活用の推進が進み、広告市場においても同様のマーケティングが促進すると予想されているなか、同社のブロックチェーンスタジオでは、広告マーケティング領域において、パーソナルデータを活用したサービスの研究・開発に取組んできたという。

今回の実証実験では、ユーザーのデータフォワード利用における一連の体験を通し「どのような条件下であれば情報提供を行うのか」「どのようなパーソナルデータであれば提供できるのか」といった、ユーザーのパーソナルデータに対する意識調査を実施するという。

今後、データフォワードでは、スマートフォンやスマートウォッチなどで取得出来るヘルスデータ等の情報だけでなく、他サービスとの連携を通じて取得出来る情報を追加するとしている。

同社は、正式版提供に向け、今回の実験で得られた知見をもとにさらなる開発と品質向上を目指し、ブロックチェーン技術を活用したデータサービスの可能性を検証する方針を示した。

img:Cyber Agent

モバイルバージョンを終了