「自動車関連シェアサービス国内市場調査」2030年の市場規模は2017年の187.1倍と予測

富士経済は、「自動車関連インフラシステム/パーキング&シェアサービスの市場予測 2019」(※)をまとめ、その結果を発表した。

本調査では、ライドシェア(カープール型)や駐車場シェアリングなどのシェアサービス、コインパーキングをはじめとした自動車関連のパーキング&シェアサービス9品目を含め、駐車場や駐輪装置、充電器などインフラシステム14品目、計23品目の市場を調査・分析している。

なかでも主な結果は以下のとおりだ。

※調査概要

ライドシェア(カープール型)の2030年市場規模予測は、2017年比187.1倍の134億円

ライドシェア(カープール型)について同社が行った市場規模の予測は以下のとおり。

目的地を同じくするドライバー・利用者がガソリン代・高速代などの交通費を割り勘(ドライバーの利益はなし)するカープール(相乗り)型のライドシェアが対象。市場は、ドライバーと利用者をマッチングさせる仲介手数料をもとに予想している。

メディアなどでも頻繁に取り上げられたシェアリングエコノミーの1つとして認知が広がり、2018年には認知度がさらに高まると推測されること、また事業者がイベント会社・地方自治体と連携し積極的にPRを行ったことより、同社は市場が1億円に達すると推測。

今後、ライドシェア事業者が将来的にTNC(Transportation Network Company)と類似したサービスを展開可能なよう行政に働きかけていることや、政府がタクシードライバー高齢化に伴うドライバー人材不足を危惧していることなどから、2025年頃より、市場活性化が期待されるとしている。

駐車場シェアリングの2030年市場規模予測は、2017年比68.4倍の1,094億円

駐車場シェアリングについて同社が行った市場規模の予測は以下のとおり。

駐車場シェアリングとは、専門事業者が仲介役となり、個人・企業が保有する空きスペースを利用者へ貸し出すシステムのこと。一方、利用者はパソコン・スマートフォンなどで専用の地図から駐車場を検索し、利用可能な状態であれば予約をする。市場規模は、この際の仲介手数料をもとに予測する。

駐車場シェアリングは利用者にとって使い勝手がよいからサービス加入者数は増加を続けており、市場は拡大している。また駐車場シェアリングは、不足するコインパーキングをカバーするサービスとしても注目されており、同社では今後も大幅な市場拡大が期待されるとしている。

カーシェアリングの2030年市場規模予測は、2017年比9.0倍の260億円

カーシェアリングについて同社が行った市場規模の予測は以下のとおり。

カーシェアリングとは、会員が車をシェアして利用するシステムを指す。市場規模はサービス料をもとに予測。

カーシェアリングには「ラウンドトリップ方式」「ワンウェイ方式」の2種類がある。ラウンドトリップ方式とは車を借りた場所と返す場所が同じ方式で、ワンウェイ方式とは、借りた場所以外でも車を返せる方式を指す。日本のカーシェアリング市場では、このうちラウンドトリップ方式が大半となっている。

利便性が高いことが口コミでも評判となり会員数が増加し、市場が拡大しつづけている。

2020年の東京五輪開催に伴い、同社は各事業者が車両台数・ステーション数を増やしていくと推測。利用者にとってカーシェアリングがより身近になることから、同社では会員層が増加し市場規模の拡大につながるとみている。

パーキング系インフラシステムの2030年市場規模は、2017年比2.7倍の4,996億円

パーキング系インフラシステムについて同社では、以下のように市場規模を推測。

また主要な各パーキング系インフラシステムについては、以下のように推測している。

パーキング&シェアサービスの2030年市場規模は、2017年比2.2倍の1兆3,338億円

パーキング&シェアサービスについて同社では、以下のように市場規模を推測。

また、各項目について同社は以下のように推測している。

<参照元>
「自動車関連インフラシステム/パーキング&シェアサービスの市場予測 2019」
富士経済

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