7割超が「頻繁に見聞きする」広告の“No.1表示”。20代過半数で、購入意欲に「影響する」

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市場調査メディア ホノテが、「“No.1表示”に関する意識調査」をおこなった。

“No.1表示”とは、広告などの表示物における、「No.1」、「第1位」、「トップ」、「世界初」、「日本一」などのこと。自社の商品やサービスが1番であることを強調する表示だ。

“No.1表示”を用いた訴求は、さまざまな企業で検討されている。しかし、大きな効果が期待できる反面、なかには信ぴょう性が疑われるケースもあるようだ。

そこで、消費者は“No.1表示”に対して、どのように感じているのかを調べた。調査期間は、2019年2月13日。全国20~69歳の男女を対象に、1,000サンプルを調べている。

調査から得られたトピックスは、次の4点。

普段から頻繁に接触している“No.1表示”

調査ではまず、“No.1表示”との接触状況を調べている。

結果、No.1表示を「週に何度も」見聞きしている人は36%、「月に数回」見聞きしている人も36%存在。合計すると72%で、普段から頻繁に接触している人が多いとわかる。

“No.1表示”と接触したときの印象についても聞いた。

「好感を持つことが多い」が17%、「不快感を持つことが多い」が14%だった。「好感を持つこともあれば、不快感を持つこともある」が最多で54%という結果となっている。

“No.1表示”のイメージ。「人気がある」か「信ぴょう性にかける」か

“No.1表示”を見聞きしたとき、その商品やサービス対して具体的にどのようなイメージを持つか。好印象と悪印象に分けて、たずねている。

好印象についての上位5つは、「人気がある」、「流行っている」、「期待できそう」、「宣伝が上手い」、「勢いがある」。すべて2割台となっている。

一方、悪印象については「信ぴょう性に欠ける」、「うさんくさい」、「売り込まれているように感じる」、「押し付けがましい」、「企業の自己満足」の順となった。

悪印象の上位2位である「信ぴょう性にかける」「うさんくさい」については、4割を超えている。

“No.1表示”が購入意欲に「影響する」のは、20代で過半数と高い

調査では、“No.1表示”による購買行動への影響について調べている。消費者が自覚する、購入意欲(商品やサービスを買いたいという気持ち)への影響度合いを聞いた。

結果、「影響する(かなり影響する+やや影響する)」は43%、「影響しない(あまり影響しない+まったく影響しない)」は57%となっている。

消費者の自覚する範囲では、“No.1表示”が自分の購買行動に影響しないと考える人が過半数を占める結果だ。

年代別に比較すると、20代のみ「影響する」が過半数の55%となっている。30~40代は40%前半、50~60代は30%後半といった数値だ。

調査をおこなったHoNoteでは、この結果について、「“No.1表示と”の接触により“無意識”のうちに購入に至るケースも多いと推測される。そうしたなか、一定数は“意識できる”レベルにおいて購入意欲に影響すると感じている。とくに20代では過半数がそう感じている状況だ。」と分析している。

景品表示法による“No.1表示”規制の認知度は、女性で低め

“No.1表示”には、不当表示によって消費者への誤解を与えないように、景品表示法による規制がある。

景品表示法による“No.1表示”の規制について、消費者の認知度についても聞いた。

結果、認知率は全体では41%となっている。特徴としては、男性よりも女性の方が低く、全年代において30%前後という傾向がみられた。男性においては、比較的上の年代での認知率が高い。40代と60代では過半数となっている。

今回の調査について同社では、「No.1表示による訴求は、購買意欲を高める点において、消費者の意識レベルでも少なからず影響していることがわかった。

しかし、不信感や押し付けがましさなど、ブランドにとってマイナスともなりかねない印象を同時に持たれることもあるようだ。No.1表示を使用する際はポジ・ネガ両面を意識する必要がありそうだ。」との見解を示している。

<出典元>
「No.1表示に関する意識調査(2019年2月実施)」
市場調査メディア ホノテ by Macromill

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