i-plugは2019年2月に2020年卒の学生向けに「働き方」に関する意識調査を実施、2019年2月21日にその結果を発表した。
その結果、2020年卒の就活生は「だれと働くか」を基点として「どのような人が働いているか」を気にする学生が約7割もいることがわかった。また、社内の雰囲気も重視しているという。
「社内の雰囲気がよい」が3年連続で1位
この調査は今回で3回目となる。3月1日に今年も採用広報活動解禁日を迎えるが、働き方改革による時間外労働などの見直しが、少しずつ浸透してきている。
若者の価値観が変化するなか、i-plugではこれから就職活動に臨む学生は「働き方」をどのように考えているのか、またそれが会社選びにどのように影響するのか、意識調査を実施した。
まず、「どのような企業に魅力を感じるか」と聞いたところ、「社内の雰囲気がよい」が3年連続で1位となった。「成長できる環境がある(昨年2位)」は8ポイントダウン、「将来性がある(昨年3位)」は4.8ポイントダウンと順位を下げた。
一方で「給与が良い」や「完全週休二日制」などが上位に入り、同社では働く時点での条件に魅力を感じている学生が多いと考えられると分析している。
続いて、「働き方について気にしているポイント」を聞いた。その結果、2018年卒、2019年卒に1位だった「時間外労働やサービス残業があるか」を抜き「どのような社員が働いているか」(昨年はこの項目なし)を回答した学生が67%だった。
「時間外労働やサービス残業があるか」「有給休暇が取得しやすいか」を気にしている学生は半数以上という結果となった。健康的な働き方を求めつつ心理的に影響する項目がそれを上回った。
7割強の学生が「将来的に転職もあり」
また、「将来的に転職もありだと思うか」と聞いたところ、転職は「あり」と回答したのが71.8%となり、19年卒より10ポイント増加した。
一方、「わからない」を回答した学生は昨年と比べ10ポイント減少した。同社では転職を見越して就職するのが当たり前になってきているとみている。
そして「入社後の活躍・評価について」聞いたところ、3年連続で「やりたいこと」より「活躍したい、評価されたい」と回答する人が上回る結果となった。
2018年卒も2019年卒もこの項目に大きな変化はないが、「やりたいこと」も「活躍・評価」も両方大切という意見も散見されたという。
「働き方改革への期待について」聞いたところ、7割近い学生が「働き方改革に期待している」と回答した。長時間労働やワークライフバランス、女性の労働環境改善に対する期待が多くみられたという。
一方で「いいえ」と回答した学生からは、「何も変わらないと思う」「対応が遅い」「具体的な政策が見えない」などの声が上がったという。
85.4%もの学生が「結婚後も働きたい」
一方で、結婚後の働き方について聞いたところ、「働きたい」と回答した学生は85.4%と圧倒的に多く、一方で「働きたくない」は僅か2.3%に留まったという。
同社では、親世代が女性の社会進出の進んだ年代に差し掛かったことで、共働きが当たり前という認識になっていることがうかがえるとしている。
次に、子ども養育時の働き方について、「子どもを養育することになった場合も働きたいかどうか」、という問いに対して「はい」と回答している学生が77.8%と多く、前出の「結婚後の働き方について」という質問と同じく地域による差は見られなかったという。