総合マネースクール・ファイナンシャルアカデミーが、男女770名に対し「キャッシュレスの本音」に関する調査(※)を実施した。
(※)調査は1月12日・13日に東京都内で同校が開催したマネーイベント『お金の教養フェスティバル2019』の来場者のうち無作為に選出した770名に対して行われた。
自分はキャッシュレス派だと考える人でも、1万円をもらうなら「現金」が4割超え
同調査では、まず「あなたは普段、現金派ですか?キャッシュレス派ですか?」という質問を実施。
「あなたは普段、現金派ですか?キャッシュレス派ですか?」
この問いに対して、現金の使用をより好む現金派は全体の16%と少数であることがわかった。
ところが、前の問いで、自分は「キャッシュレス派である」と答えた人に対して「1万円をもらえるのであれば、現金かキャッシュレス(電子マネーなど)のどちらで欲しいですか?」と尋ねたところ、1万円をもらうなら現金の方が良いと答えた人が4割にのぼった。
(キャッシュレス派に対して)1万円もらえるのであれば、現金かキャッシュレス、どちらで欲しいですか?
その理由を尋ねたところ、1位は「もらった実感があるから」(29%)、2位は「まだ日本では現金の方が使い勝手が良いから」(24%)と続き、普段はキャッシュレス派の人であっても、お金の「価値」を実感するには現金という人が一定数いることがわかった。
日本のキャッシュレス化推進に必要なこととしては、インフラ整備を求める声が最多
「2025年、日本でのキャッシュレス決済比率40%越えを実現するには、どんなことが必要だと思いますか」と尋ねたところ、以下の順で意見があがった。
<第1位>使える場所がもっと増やす。「インフラ整備」
店舗の規模を問わず日本全国で使える場所がもっと増えると良いという声が最も多く聞かれた。
具体的な回答は以下のとおり。
- ラーメン屋やクリーニング屋でも使えるようになること(40代、会社員、キャッシュレス派)
- 毎日行くランチのお店がキャッシュレスになること(30代、フリーランス、キャッシュレス派)
- 資金に余力のない商店街にも政府の融資で端末を設置する(20代、会社員、キャッシュレス派)
<第2位>老若男女が正しく知るべき。「キャッシュレスに対する認知・リテラシー向上」
- ITが苦手な方々に詳しい説明が必要だと思う(30代、派遣社員、現金派)
- 「現金でないと浪費しそう」という人へキャッシュレス教育 (30代、会社員、キャッシュレス派)
- 高齢者にも使いやすい言葉に変える。チャージ→入金など(50代、会社員、キャッシュレス派)
- キャッシュレス化を進める目的をもっと報道していくこと (30代、会社員、キャッシュレス派)
<第3位>現金派の約3割からあがった声「安全性の確保」
特に現金派から寄せられた意見の中には、安心・安全に使えることを求める声が多くあがった。
具体例は以下のとおり。
- 悪用されない安心感(40代、派遣社員、現金派)
- 始まったばかりのサービスは不安、安全性の確保は必要(30代、会社員、キャッシュレス派)
- セキュリテイ技術で世界一になるくらいでないと安心してキャッシュレスを受け入れられない(40代、会社員、現金派)
<第4位>多くのサービスがありすぎる「規格の統一・シンプルさ」
昨今急増するキャッシュレス決済サービスの多様性が、選びにくさや使いにくさにつながっているのではないかと指摘する声もあがった。
- 横文字も多く、企業名なのかサービス名なのかさえ分かりにくい(30代、会社員、現金派)
- ネットに不慣れな高齢者も使えるシンプルで全国統一したものが必要(50代、会社員、現金派)
- 電子決済の種類が多すぎて、どれが一番最適なのかを調べるのに時間がかる (30代、会社経営者、キャッシュレス派)
==参照記事==
自称キャッシュレス派ですら、1万円もらえるなら「現金で」が44%。770人が考える“キャッシュレス推進策”など、ホンネを大公開!
ファイナンシャルアカデミー