ロボ×ヒトの「ugo(ユーゴー)」 ”遠隔操作ロボットで家事支援”の新サービス

2019年2月7日、Mira Roboticsはロボットとヒトによる新しい家事支援サービス「ugo(ユーゴー)」を発表した。

「ugo(ユーゴー)」とは、2本のアームを持ち、家事労働に必要な高さ調整も可能なロボットをヒトが遠隔操作することで、これまで家事支援サービス普及の障壁となっていたプライバシーやコストなどの課題を解決し、家事を誰でも気軽にアウトソーシングできるサービスだ。

共働き世帯や高齢者世帯など今後増え続けると予想されるユーザーに利用されるサービスを目指しているとのことだ。

ロボットをレンタルし、月額利用料という形でレンタル料及びシステム利用料で2万円~2万5000円程度で提供する予定だとしている。

「ugo(ユーゴー)」の特長

  1. 遠隔操作で家事代行
  2. 利用者宅にロボットを設置し、専門のオペレーターが遠隔操作をして家事を代行するため、他人を家に入れるという心理的負担なく利用できるという。

    また利用者はスマートフォン専用アプリから家事を依頼、オペレーターは許可なくロボットの操作をすることはできない。

  3. 面倒な家事をお任せ
  4. 見た目はロボットだが遠隔操作で人が対応するため、洗濯・整理整頓などのロボット単体では難しい作業も依頼が可能。また必要時にのみ依頼できるため、費用も抑えることができる。

  5. 不在時も安心
  6. ロボットにはプライバシー保護機能が搭載されており、映像にはフィルターがかけられ許可された場所にしか行けないようにし、プライバシーが守られるとのことだ。

    また、家事をするための必要最低限の動作で動くシステムがロボットを適切に制御し、利用者はアプリから作業状況や作業の記録を確認できる。

ロボット工学専門の筑波大学准教授 伊達央氏は専門家として以下のようにコメントしている。

「家庭のなかの家事など指先を器用に使う作業は、ロボット分野においてフロンティアとして残っており、まだ基礎研究の段階である。洗濯をたたむなどの作業において、服の端はどこかなど認識する作業は、自動ロボットとしてはいまだに重要な研究課題として残っています。

その点において、ミラロボテクスのロボットを実際のリアルワールドにおいて活用するという取り組みには共通の価値観をもっており、ロボットだけでは作業や判断が難しい所は人間が遠隔で操作を行うことでクリアし、実際の現場でこのロボットをどんどん使っていこうというやり方には非常に共感できます。」

また、業務提携先であるパソナグループ副社長 森本宏一氏は今後の事業展開についての展望を以下のように述べている。

「今回、ミラロボテクスとパソナグループが提携する目的は、ヒトとロボットが如何に融合して新しいワークスタイルを作れるかという点、およびヒトとロボテクスによりどのような新たなサービスが作れるかということへの挑戦にあります。

人口構造の変化とライフシフトなど社会の変化が訪れるなかで、人手不足という課題があります。そこで働き手不足解消のために家庭を応援するときに、家庭支援サービスにおける人手不足も深刻です。

ここの問題をどう解消していくか考えたとき、ヒトとテクノロジーをうまく活用していくことが重要になってきます。

松井社長と非常に共感したのは、ヒトがロボットを活かしながら如何に新しいスタイルを作っていけるか、あくまでもヒトが中心でロボットが助けるという点です。

弊社は全国に人材のプラットフォームを持っており、これまではオフィスワークを応援してきたが、今後は仕事とライフの両方を助けていくという事業を展開していきます。

介護や家事代行、子育て支援などの事業を展開しているが、ここにテクノロジーを上手に活かしながら遠方でもサービスができるようにしたり、在宅で遠隔からでも仕事ができる、障害があってもロボットを活用してサービスができる、海外の人が言語に依存せずにロボットでサービスができる、そんな世界をミラロボテクスと一緒に作って参りたいと思います。」

同社CEO松本健氏は、

「家事支援のほかにも、追加のサービスとして遠隔の診断や家庭教師、レッスン受講などについても今後さまざまな企業と提携してコンテンツを追加してきたいです。

このロボットについても段階的にサービスを進化させようと考えており、遠隔操作で蓄積したログデータからロボットによる作業の自動化を実現し、最終的にはプロセスの自動化を目指し、オペレーターが少人数で多くのご家庭にサービスを安価に提供できるようにしていきたいと考えています。

今後、日本が高齢化社会と労働人口の減少という時代に突入する社会において、ロボットを通したサービスで人々の質をもっと豊かにしていきたいです。」

と述べている。

img:PR TIMES

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