ミレニアル世代女性の「5年後の自分」や「成功」イメージ。日本、インド、インドネシアの価値観とは

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インテージは、「世界の働く女性たちが描く、5年後のありたい自分」をテーマに、日本、インドネシア、インドの20代・30代の働く女性を対象に調査を実施、2019年2月7日にその結果を発表した。調査概要は以下のとおりとなる。

日本女性は「日常」、インド女性は「夢」、インドネシア女性は「裕福」

この調査は同社独自のリサーチ&創発プログラム「デ・サインリサーチ」により、彼女たちの意識の中にある未来を「マインドディスカバリーマップ」として見える化したもの。多様なメンバーでのワークショップを通し、各国の弊社駐在員の知見も踏まえて導出された。

まず、上の図が、各国の「マインドディスカバリーマップ」の中心部分である。この部分にある言葉は、「5年後のありたい自分」を表すキーワードともいえる言葉たちだ。周辺に広がるさまざまな言葉とつながりがある「連想の中枢」である。連想の結び付きが強い言葉どうしは近くに、弱い言葉は遠くに布置されている。

これをみると、日本では、ソフトでゆったりした印象の言葉が並んでいることがわかる。何かを達成するとか、挑戦するといったアグレッシブな未来ではなく、「心に余裕を持って楽しみながら、ゆったり過ごしたい」という価値観が浮かび上がってくるという。

また、行動を表す言葉としては、「手作り」「食べ歩き」といった言葉が登場しています。食を充実させることで日常でのゆとりや楽しい時間をもちたい、という想いがわかる。

インドでは、「夢」「創造性」「力」「希望」といった言葉が中心に現れ、近未来に前向きに立ち向かう意志が感じられる。自分が成長し、夢もかなえ、感性も磨くためにポジティブな気持ちで頑張ることが大事、という価値観がみえてくる。そのために必要なツールは「ノートPC」のようだ。

一方、インドネシアでは、全体的に、電化製品や自動車などの耐久消費財や服、バケーションといった裕福な暮らしを象徴する言葉が多く出現している。また、中枢ワードからは、責任感を持ってハードに働いていこうとする意気込みが伝わってくる。

そうすることで欲しいものを手に入れて、子供にもいい教育を受けさせてより豊かになっていきたい。バーチャルアシスタントはそんな生活をサポートしてくれるキーアイテム、と捉えられている様子がわかるとしている。

3カ国で異なる「成功」の価値観

次に、3カ国いずれにも共通して出現した“Success”という言葉に注目して「マインドディスカバリーマップ」を読み解くことで、その言葉が持つ“潜在的な意味”や背景の違いを比較したという。その結果が上の図である。

これをみると、日本では「成功」の周辺に、「昇進」「転勤」といった働く上での大きな変化や、「新車」「家電買い替え」など、私生活での小さな変化を表す言葉が現れているのが特徴的だ。マップの中枢ワードでみえた、「安定した日常生活を求める」という価値観が「成功」に関する考え方にも反映されているようだという。

インドでは、中枢ワードに見た「挑戦」と「成熟」を求める価値観が「成功」にも発揮され、仕事も家庭も自分の容姿も完璧と思えるパワフルな自分の姿を成功のイメージとして描いている様子だ。

インドネシアでの「成功」は「信仰」がベースにあり、お金を得ることとは直結していないことが大きな特徴である。“ハジ”(インドネシア語でメッカ巡礼)へ行くことと、土地を持つことこそが「成功」とされている。

そのために、何事にも感謝して、努力する。努力を重ねて家族と豊かに暮らすと同時に、神への信仰を大切にするインドネシアの女性の価値観がみえてきたとしている。


【デ・サインリサーチ】:豊富なリサーチデータをもとに、多様なプロフェッショナルメンバーでワークショップを行うことで、新しい商品/サービス/コミュニケーション開発を支援するプログラム。


(※)【PAC-i】:定性調査で実施するPAC分析を定量調査で実施し、マップを生成することで、対象者全体の価値構造を明らかにする。

<参照元>
「日本、インド、インドネシアの働くミレニアル世代女性の「5年後の自分」「成功」イメージとは?」
インテージ

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