飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」を運営するシンクロ・フードは、飲食店.COM会員を対象に、ITツールの導入状況に関するアンケート調査を実施、2019年2月5日にその結果を発表した。
55.2%が「キャッシュレス決済」を導入
この調査は、調飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)279名を対象に行われた。
まず最初に飲食店のニーズを把握するため、店舗経営において興味のあることについて選択式で聞いたところ(複数回答可)、「リピーター作り」が58.8%、「SNSの効果的な使い方」が51.3%、「web集客」が43.0%といった集客面に関する項目が上位にランクインしている。
次にITツールやサービスの導入状況について聞いたところ、「キャッシュレス決済」については55.2%が「導入している」、16.8%が「導入を検討している」と回答している。シンクロ・フードでは、政府主導で進められているキャッシュレス化の動きにより導入中店舗や導入検討中店舗が増加していると分析している。
導入して良かったのは「POSレジ」20.8%が最多
続いて、もっとも導入して良かったと思うITツールやサービスについて聞いたところ、回答がもっとも多かったのは「POSレジ」の20.8%、次いで「集客メディア」の17.9%、「キャッシュレス決済」の12.5%、「会計ソフト」の9.7%という結果になった。
引き続き、具体的にどのようなメリットがあったかを自由記述形式で聞いたところ、以下のような回答が得られた。
<POSレジ>
- ABC分析が簡単にできる。顧客台帳と連携しているので前回来店時に何を注文したかなどがすぐにわかる。会計トラブルなどで後日連絡が来ても履歴を見てすぐに対応できる。(神奈川県/イタリア料理/1店舗)
- オーダーエントリーシステムとPOSレジは、注文を入れることによって会計計算まで行われていることが時間短縮になっており、各メニューの値段確認と計算をする手間が省けるし、計算ミスもなくなるのでよかった。(東京都/その他/1店舗)
<集客メディア>
- 集客メディアにより売上UPにつながった。全体を通じて比較すると昨年と比較し120%以上伸びた。(東京都/カフェ/1店舗)
<キャッシュレス決済>
- 海外のお客様が多く、入店の際にカード等の決済は使用できるか?との問い合わせが多く、導入前は使用できないことで帰られることも多々ありましたが、導入後は集客が伸びました。(東京都/バー/1店舗)
<会計ソフト>
- これがなかったら確定申告が大変だったはずだが、非常に簡単に出来ている。(東京都/カフェ/1店舗)
シンクロ・フードでは、これらの回答結果からは、集客力の向上や人件費の削減、日々の業務効率化に直結するようなITツールが支持されている傾向を読み取ることができると結論している。
<参照元>
シンクロ・フード:「飲食店に対し、ITツールの導入状況に関するアンケート調査を実施。キャッシュレス決済の導入率は55.2%、POSレジの導入率は41.6%」
img:PR TIMES