就活生の入社の決め手に変化が。「安定」よりキャリアにつながる「成長」が大きく上回る

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就職みらい研究所は、就職みらい研究所 学生調査モニターの大学生・大学院生を対象に「就職プロセス調査」を実施、2019年1月31日にその結果を発表した。

ここでは、2018年12月1日時点で民間企業への就職が確定している大学生に対し、「就職先を確定する際に決め手になった項目」について尋ねた結果をご紹介する。

約半数が「自らの成長が期待できる」と回答

2019年卒学生に対して「就職先を確定する際に決め手となった項目」を尋ねたところ「自らの成長が期待できる」が47.1%と、約半数が回答する結果となった。

労働市場では「グローバル化やテクノロジーの進化による競争激化」によって、企業寿命が短くなる一方で、「人生100年時代」「職業寿命の伸長」という現象が生じ、「定年まで一社に勤め上げる」「新卒で入社した企業は一生安泰」という志向にも変化が見え始めているとう。

学生のコメントからは、安定志向がうかがえるなか、「将来が見通しづらい社会では自らの成長こそが安定に繋がる」という声が多く挙げられたという。同社ではこうした背景から、「入社の決め手」として、将来のキャリアにつながる「成長」を挙げる学生が多いと考えられるとしている。

加えて、男女別や業種別に見ると、学生の選択肢は「一律ではなく多様」であることが見受けられたという。特に女性においては、将来のライフイベントがキャリアへ与える影響が大きいため、長く働き続けるうえでも、入社の決め手となった項目が男性よりも多いことが見て取れると分析している。

男性は「成長」が、女性は「地域」が入社の決め手に

次に、男女別の回答の詳細とそれぞれのコメントを紹介する。まず「就職先を確定する際に決め手になった項目」について、女性は「希望する地域で働ける」が46.4%でもっとも高く、次いで「自らの成長が期待できるのが44.8%、「福利厚生(住宅手当など)や手当が充実している」の43.6%の順であった。

女性のコメントとしては、「慣れない土地や全国転勤をあまりしたくなかったので、勤務地が選べることが決め手になった(希望する地域)」、「その会社でしか通用しない人間になりたく無く、自身の市場価値を高めたいと考えていたため。(成長期待)」、「女性としての人生を考えた時に、福利厚生が充実している企業の方が長く働くことが出来そうだった(福利厚生・手当)」といったものがあった。

一方、男性は「自らの成長が期待できる」が49.0%でもっとも高く、次いで「福利厚生(住宅手当など)や手当が充実している」の32.8%、「希望する地域で働ける」の28.9%の順であった。

男性のコメントしては、「セカンドキャリアを考えれば、会社の良し悪しではなく自分の成長が最も大事だと考えたから(成長期待)」、「福利厚生に多く投資できる企業は、社員を大切にしてくれているように感じ取れるから(福利厚生・手当)」、「転勤や出向が多いと働きづらいので希望制の会社を重視した(希望する地域)」といった声が挙がった。

img:@Press

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