楽天が運営するオンライン書店「楽天ブックス」は、管理職400人、若手社員(役職についていない20代前半の社員)300人の計700人のビジネスパーソンを対象に「上司と部下の読書事情に関する調査」を実施、2019年1月28日にその結果を発表した。

今回の調査では2019年の読書に関する目標や、上司が部下に本を薦めた経験があるかなど、役職別の実態に迫ったという。

約5割が2019年には「貯金をしたい」

まず、ビジネスパーソン2019年の抱負や目標をきいた。その結果、全体のトップは「貯金をしたい」で48.3%、次いで「読書をしたい」の32.1%、「趣味を増やしたい」の31.7%と続いた。

役職別にみると、管理職、若手社員とも、2019年の抱負トップは「貯金をしたい」だった、管理職が39.3%だったのに対し、若手社員は60.3%と高い結果となった。

また、「読書をしたい」との回答は、管理職、若手社員いずれも3割を超え、役職を問わず読書への意識は高いことがわかったという。

次に、2018年の年間読書量を聞いてみたところ、全体の60.8%が月に1冊未満しか読書をしていないことがわかった。

一方、月1冊以上本を読んでいる層を役職別にみると、管理職は41.6%で、若手社員の割合36.0%を5.6ポイント上回った。

また、管理職を対象に、自分の部下や後輩にもっと本を読んでほしいと思うかを聞いたところ、60.0%が「そう思う」(「とてもそう思う」29.0%、「ややそう思う」31.0%)と回答した。

続いて、「部下や後輩にもっと本を読んでほしいと思う」と回答した管理職に、実際に本を薦めたことがあるかを聞いたところ、半数以上の63.3%が薦めた経験があると回答した。

本を薦めたくなる部下は「今後成長が期待できる部下、後輩」

部下や後輩にもっと本を読んでほしいと思っていると回答した管理職に、どのような部下・後輩に本を薦めたくなる、または薦めたいと思うかを聞いたところ、トップは「今後成長が期待できる部下、後輩」の36.7%、次いで「仕事に対して意欲的な部下・後輩」の32.1%、「自分と同じ部署の部下・後輩」の30.8%が続いた。

同社では成長が期待できる部下や後輩、あるいは、仕事のモチベーションが高いと見受けられる部下や後輩にあえて本を薦めている管理職が多く、上司から本を薦められることがあれば、自身への期待の表れと受け止めても良いのではないかと分析している。

一方、若手社員300人に対して、上司や先輩から本を薦められたことがあるかを聞いたところ、47.0%が薦められた経験があると回答した。

さらに、上司や先輩から本を薦められたことがあると回答した若手社員に、実際に薦められた本を読んでいるかを聞いたところ、「読んでいる」と回答した人は58.1%(「よく読んでいる」15.6%、「たまに読んでいる」42.5%)で、6割近くが薦められた本を読んでいることがわかったとしている。

上司や先輩から薦められた本を「よく読んでいる」、「たまに読んでいる」と回答した人を対象に、薦められた本を読む理由を聞いてみると、トップは「薦められた本に興味があるから」が43.9%、次いで「内容が読みやすそうだから」が30.5%、「上司や先輩の薦め方が魅力的だから」が29.3%と続いた。同社では総じて、上司から本を薦められることを歓迎する様子がうかがえたとしている。

img:PR TIMES