投資情報メディア「FROGGY(フロッギー)」が、「投資の始め方に関する意識調査」を実施した。
調査期間は、2018年12月5日~7日。調査対象は、全国の20歳から49歳までの男女1,036名。そのうち、投資未経験者層が827人、2年以内に株式投資を始めた層(投資デビュー層)が209人となっている。
調査結果のポイントは4つ。
- 8割以上の人が「お金に対する不安」を抱える。ほぼ全員が、対策として「複数の収入源を持っておきたい」 と回答。反面、8割が「投資にハードルを感じる」
- 投資デビューのハードルは「損失への恐怖」ではなく「知識不足による不安」。投資未経験者の7割「まず勉強」派が占める。「学びの指針」を求めて、いつまでも投資を実践できない傾向
- 投資デビューを果たした6割以上は「まず実践」から投資をスタート。「気になる銘柄から思い切って」投資を始め、「継続意向」は9割超
- 先輩投資家もプロ投資家も、投資デビューには「好きな銘柄選び」をオススメ。投資未経験者も約9割が「応援投資」には興味あり
20〜40代の投資未経験者、82.0%が「自分の貯蓄ペースに不安」
調査ではまず、20〜40代の投資未経験者に「自分の貯蓄ペースに対する不安」をたずねている。
82.0%の人が「いまの自分の貯蓄ペースだと、将来お金に困るかもしれない」と回答。
調査を行ったFROGGYでは、「年代が高まるにつれてその割合は増加する傾向にあり、人生100年時代、将来の資産に関する不安が根強いことがわかる」と分析している。
そういったことを背景に、「仕事で稼ぐお金以外の副収入があった方がいいと思う」という質問には、95%を超える人(95.8%)が「そう思う」と答える結果となった。
資産形成の一つの選択肢である「投資」。これについては、88.6%の人が「学んだり、経験したりすることは重要だ」と回答している。
また、投資をしている人に「憧れを感じる」と答えた人も66.0%存在している一方で、76.2%が「株式投資に対してハードルの高さを感じている」と回答。
「投資」という行動に対しては、心理的な距離があることがうかがえるという。
投資デビューへのハードルは、「知識不足による不安」
つづいて、20〜40代の投資未経験者に、「投資を始められない理由」についても聞いた。
トップになったのは、「資金が不足している」(59.3%)。以下、「どのように始めたらいいか分からない」(58.3%)、「勉強の仕方が分からない」(55.0%)。
同社では、「『わからないことへの恐怖』が『結局、損をしそう(51.1%)』というイメージを上回る結果だ」としている。
また、株式投資のイメージについての質問では、91.1%が「株式投資は専門的な知識を持ってやるもの」と答えた。「知識を身につけたいが、何を学ぶべきかわからない」という回答も90.9%。
未経験者にとって、「学びのハードル」が非常に高いことがわかるという。
これらの結果から、「『株式投資は学んでからやるもの』と回答している73.0%のユーザーは、投資を始めるための『学びの指針』を求め、いつまでも投資を始められない状況にある」との分析が示されている。
投資デビューを阻んでいるのは、「実践のハードル」も
次に、“直近2年以内に株式投資を始めた投資デビュー層”について、「株式投資を始めたときのきっかけや考え方」を調べた。
証券口座を開設したタイミングについては、「まずは口座開設をしてみた」と回答した人が64.1%。「買いたい商品があって口座開設した」(35.9%)の約2倍のスコアとなっている。
同じく、取引については、「気になる銘柄をなんとなく購入した」が62.2%。「銘柄研究をしっかり行ってから購入した」(37.8%)を大きく上回る結果だ。
また、投資デビュー層の過半数が、「投資は学びながら実践するもの」とも回答。「気になった銘柄で思い切って投資を実践してみる」という「実践重視で投資デビュー」した様子がうかがえるという。
「投資家になった満足度」は78.0%、「これからも投資を続けたい」は90.9%。投資を始めたことに、総じて満足している結果となった。
「投資家になってよかったこと」TOP5では、「経済や世の中の動きに興味を持つようになった」(88.0%)、「世の中の動きや未来予測に関心を持つようになった」(85.2%)のスコアが高い。
実践をしながら学びを得て、投資家として成長していることが、読み取れるとしている。
FROGGYではこの結果について、「未経験者にありがちな『株式投資は専門的な知識を学んでからはじめるもの』という考えとは正反対であることがわかる。
未経験者の投資デビューを阻んでいるのは『学びのハードル』だけでなく、その先にある『実践のハードル』にもある」との考えを示している。
実践のハードルを超えるには、「好きな銘柄購入」
調査では最後に、どのように「実践のハードル」を乗り越えていくべきか、ということについて調べている。
まず、直近2年以内に株式投資を始めた投資デビュー層に対して、「株式投資を始めていない人へのアドバイスとしてふさわしいもの」を質問した。
一番多かった回答は、「自分の好きな会社や、よく知っている会社の株を買ってみるといいよ」(41.6%)というものだった。
FROGGYでは、“億超え投資家”にも、特別アンケートを実施。以下のようなコメントが集まった。
- 気になる会社をまず買って、投資を始める。それが、あなたが投資家目線に変わっていく第一歩です。好きな銘柄なら買ったあとも、自然と情報をキャッチでき、その銘柄の「保有握力」が増すはずです。
- 好きな会社のことを理解もしていれば、目先の株価が上下しても狼狽する可能性は少なくなるため、じっくりと長期投資もしやすくなります。業績の変化も他の人より予想しやすくなるなど、メリットが多くあります。
- 少額でも株を買えば、投資の勉強が楽しくなります。失敗したとしても、その経験を教訓にして成長していけばいいのです。まずは「投資家になってみる」ことが、あなたの成長スピードを加速させます。
一方、投資未経験者について調べると、73.9%が、実際に誰かに「銘柄をオススメして欲しい」と回答。「誰のオススメが信頼できるか」という設問では、61.8%が「専門家・先輩投資家」と答えている。
同社ではこの結果について、「投資未経験者は『実践の壁』を越えるための一歩として、先輩投資家のリアルな意見やアドバイスを参考に、なるべく不安を取り除きたいと感じていることがわる」と分析している。
また、「好きな企業やブランドを応援するために株式を購入すること」について、投資未経験者の88.6%が、「やったことはないが興味はある」と回答。
FROGGYでは、「好きな銘柄を応援する目的から投資を実践してみる」という行動に、一定のポテンシャルがあることを示唆する結果、としている。
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